センバツドラフト候補名鑑〜東北・九州地区編

2014/3/11

東北地区有望選手

北條 裕之　Hiroyuki Hojyo
八戸学院光星高新3年／遊撃手
右投右打／175センチ76キロ

■最注目ポイント／すべてのプレーにあふれ出るバイタリティ
■どんな選手？／2学年上の兄・史也（阪神）の背中を追う遊撃手。出来のいい兄がいたら、普通なら弟は煙たがりそうなものだが、この弟は兄を慕い、教えを請い、その高い壁を越えようとしている。2年秋時点では、明治神宮大会で逆転サヨナラ満塁弾を放った兄に比べ、全身にみなぎるパワーという点で物足りなさが残る。しかし、「俺のプレーを見てくれ！」と言わんばかりの、走攻守から発散される覇気は大きな可能性を感じる。
■プロ野球選手に例えたら
→浅村栄斗（西武）


小林 壱聖　Kobayashi Issei
東陵高新2年／左翼手
右投右打／173センチ98キロ

■最注目ポイント／気持ちいいフルスイング
■どんな選手？／腰回りの太い「ドカベン」体型のスラッガー。昨秋は1年生4番としてチームを東北大会準Vへと牽引した。右ヒジを「上げすぎでは？」と思うほどのトップから、体幹をよじって背中までバットが届くほどの猛スイングは見ていて爽快。中学まで空手を続けた影響か、体の柔軟性も優れている。決して俊足ではないが、タイムリーを放った直後に外野からの送球を見て二塁を狙う意欲も好感が持てる。愛される巨漢として、「東北のおかわり君」襲名の日は近い。
■プロ野球選手に例えたら
→中村剛也（西武）


九州地区有望選手

山城 大智　Yamashiro Daichi
沖縄尚学高新3年／投手
右投右打／175センチ75キロ

■最注目ポイント／豪快なフォームからうまい投球術
■どんな選手？／小川泰弘（ヤクルト）ばりに右足を膝から高く豪快に上げる「ライアン投法」の右腕。140キロ前後をマークするストレートに加え、多彩な球種をコントロールでき、左右高低・奥行きをも生かした投球術は高校生離れ。昨秋は九州大会を制覇し、まさに「勝てる投手」の典型だが、続く明治神宮大会では本来の良さが出せなかった。今春は晴れの全国舞台でため息の出るような投球を見せてくれるか注目だ。
■プロ野球選手に例えたら
→小川泰弘（ヤクルト）


伊波 友和　Iha Tomokazu
美里工高新3年／投手
右投右打／180センチ76キロ

■最注目ポイント／勝負所でのスイッチが入ったピッチング
■どんな選手？／高速帯の球種を自在に操る総合力の高い右腕。常時135キロ前後のストレートに、カット気味に滑るスライダー、外に落とすスプリットと、速いボールをここまで投げ分けられる高校生投手は他にいないだろう。走者をいくら出しても要所でスイッチが入り、本塁には還さない防衛本能も大きな魅力。春になってストレートのスピード感、ボール自体の爆発力がより増してくれば、さらに楽しみが増える。
■プロ野球選手に例えたら
→東浜巨（ソフトバンク）


仲山 晃輝　Nakayama Koki
神村学園高新3年／中堅手
右投右打／177センチ77キロ

■最注目ポイント／強力なエンジン
■どんな選手？／超攻撃的リードオフマン。高校野球の1番打者とは思えないほど、腰がねじ切れんばかりのフルスイングは迫力満点。昨秋公式戦ではチームトップの11打点をマークするなど、勝負強さも兼備する。小柄ながら長打を連発する小島千聖、確かなバットコントロールを誇り新2年生にして4番に座る山本卓弥らと形成する強打線は大会屈指だろう。今春は、打力はもちろん、走力、守備力でも甲子園を沸かせてほしい。
■プロ野球選手に例えたら
→ミレッジ（ヤクルト）


島崎 真門　Shimazaki Masato
鎮西高新3年／捕手
右投右打／178センチ75キロ

■最注目ポイント／複数の投手を引っ張るリード
■どんな選手？／総合力の高い好捕手。均整の取れた体型。軸足に体重をしっかり乗せてボールを待ち構え、強い打球を弾き返す打撃。盗塁阻止能力の高いスローイング。高校生捕手としては十分な実力を持つ。ただ、さらに先のことを考えると、ややこぢんまりとしている印象も。今春はもう一段スケールアップした姿を見たい。故障から復帰を期す左腕・岩見真治へのリードが見られるかも注目。
■プロ野球選手に例えたら
→伊藤光（オリックス）


■東北・九州地区担当・編集部