【ドラフト1位】
多和田真三郎(投手/富士大/右投右打)
18試合:7勝5敗/防御率4.38/投球回98.2/奪三振91/与四球40/与死球8
5月に1軍登録されてから、ローテーションを守っている多和田。当初は球数も多く内容は今ひとつだったが、オールスター休みでワンブレイクいれてからは見違えるようにピッチングがよくなった。
8月11日の日本ハム戦で初完封を飾るとそこから5連勝を記録。ドラフト1位の実力を発揮している。
重心が低く沈み込むようなフォームから繰り出されるストレートにはノビがある。FA権を取得するエース・岸孝之の去就が不透明だが、来シーズンは右のエース候補として西武投手陣を支えたい。
【ドラフト2位】
川越誠司(投手/北海学園大/左投左打)
《2軍》7試合:1勝1敗/防御率6.00/投球回6/奪三振4/与四球10/与死球0
西武のドラフトでは珍しくない“隠し玉”の上位指名。2015年のドラフトでは川越がそれにあたるだろう。外野手もできる二刀流候補としての指名だが、故障を抱えていることもあって、2軍でもほとんど投げていない。来季以降に真価が問われる。
【ドラフト3位】
野田昇吾(投手/西濃運輸/左投左打)
22試合:0勝0敗/防御率3.93/投球回18.1/奪三振15/与四球5/与死球1
中継ぎの即戦力として期待された野田。期待どおりの活躍といっていいだろう。点差が開いた場面ではあるものの安定した投球を見せており、来シーズンは勝ちパターンでイニングを任せてもらう機会が増えそうだ。
【ドラフト4位】
大瀧愛斗(外野手/花咲徳栄高/右投右打)
《2軍》74試合:打率.201(174打数35安打)5本塁打/21打点/3盗塁/52三振/16四球
【ドラフト5位】
南川忠亮(投手/JR四国/右投右打)
4試合:0勝0敗/防御率2.25/投球回4/奪三振1/与四球4/与死球0
【ドラフト6位】
本田圭佑(投手/東北学院大/右投右打)
2試合:0勝1敗/防御率7.71/投球回4.2/奪三振3/与四球1/与死球1
【ドラフト7位】
呉念庭(内野手/第一工業大/右投右打)
41試合:打率.200(120打数24安打)0本塁打/11打点/1盗塁/22三振/14四球
【ドラフト8位】
國場翼(投手/第一工業大/右投右打)
2試合:0勝0敗/防御率0.00/投球回3/奪三振3/与四球4/与死球0
【ドラフト9位】
藤田航生(投手/弘前工高/左投左打)
《2軍》1試合:0勝0敗/防御率9.00/投球回1/奪三振1/与四球2/与死球0
【ドラフト10位】
松本直晃(投手/香川オリーブガイナーズ/右投右打)
2試合:0勝0敗/防御率0.00/投球回2.2/奪三振1/与四球2/与死球0
高卒野手の大瀧は登録名を愛斗とし2軍で奮闘中。次世代のレギュラー候補だ。呉はショートの穴を埋めてはいるが、レギュラーとしてはまだ物足りない。しかし、7位指名のルーキーとしては大当たりだろう。
南川、本田、國場、松本の大卒、社会人、独立リーグ組の投手はそろって1軍登板を果たしている。西武投手陣は先発、中継ぎともにピリッとしないだけにチャンスはある。高卒投手の藤田は2軍でも1試合しか投げていない。まずは体作りだ。
ロッテは3位でクライマックスシリーズ進出を決めたが伊東勤監督は「屈辱的な3位」と語っている。来シーズンのさらなる浮上には若手の活躍が必要不可欠だ。
西武は来シーズン、田邊徳雄監督に代わる新監督を迎える。現時点では誰が監督になるかはわからないが、若手はアピールチャンスとしたい。
文=勝田 聡(かつた さとし)