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《プロ野球コスパランキング》投手編・年俸から1奪三振あたりのお値段を割り出してみた!!【ベスト10】


1奪三振のお値段/コスパランキング【ベスト10】


1位 二木康太(ロ) 75,000円 72奪三振 推定年俸540万円
2位 高梨裕稔(日) 122,059円 68奪三振 推定年俸830万円
3位 岩貞祐太(神) 130,081円 123奪三振 推定年俸1600万円
4位 今永昇太(デ) 147,059円 102奪三振 推定年俸1500万円
5位 今村信貴(巨) 158,333円 60奪三振 推定年俸950万円
6位 小川龍也(中) 165,517円 29奪三振 推定年俸480万円
7位 石田健大(デ) 166,667円 108奪三振 推定年俸1800万円
8位 青柳晃洋(神) 167,442円 43奪三振 推定年俸720万円
9位 千賀滉大(ソ) 168,919円 148奪三振 推定年俸2500万円
10位 田口麗斗(巨) 169,811円 106奪三振 推定年俸1800万円

(成績は8月28日現在、1奪三振の値段は小数点以下四捨五入、ロ=ロッテ、日=日本ハム、神=阪神、デ=DeNA、巨=巨人、中=中日、ソ=ソフトバンク)

昨年まで無名の若手がコスパ二冠!


 ここでは、1奪三振あたりの値段が安い(=コスパが優れた)投手のランキングを見ていこう。

 奪三振部門のコスパ1位には、勝利数コスパランキングに続いてロッテの二木康太が輝いた。プロ野球選手輩出は二木が初という全国的には無名の鹿児島情報高校出身で、ドラフトも6位と入団時の評価は決して高くなかったが、3年目の今季、一気に頭角を現した。

 年俸540万円、1奪三振あたりわずか7万5000円と、唯一、10万円を切る良コスパを実現している。ちなみに、球界最高給投手の黒田博樹は、年俸6億円で1奪三振あたり705万8824円。黒田ひとり分の年俸で、二木をほぼ100人抱えることができる。


いまや立派なローテーション投手


 2位の高梨裕稔(日本ハム)は、勝利数コスパランキングも二木に次ぐ2位だった。今年の6月から先発に転向し、9月10日の登板まで黒星なし。救援時の2勝も合わせて9勝と、いまや首位争いを繰り広げる日本ハムの「表ローテ」の先発としての地位を確立している。

 昨年はファームながら114回3分の2を投げ122奪三振とイニング数以上の奪三振を記録。三振のコツをわかっている投手だ。さすがに1軍では奪三振ペースは落ちたが、今後の経験次第で、まだまだ伸びシロはありそう。

フィリピン代表の経験がある異色の存在


 6位の小川龍也(中日)にも触れておきたい。プロ7年目の小川は、左のサイドスロー。昨年まではなかなか出番に恵まれなかったが、今年の自主トレでソフトバンクの森福允彦と練習をともにし、セットアッパーとしての意識が高まったこともあって、今季は9月14日までで40試合に登板、防御率は2.48と健闘している。

 8月5日には初勝利を記録。まだ1軍に完全定着はできていないものの、今季の投球内容なら、来季以降、さらに出場機会が増えそうだ。千葉県生まれの日本人だが、母親がフィリピン人ということで、2012年WBC予選のフィリピン代表に参加した経験がある。


勝利数のコスパランキングとリンク


 なお、二冠の二木や2位の高梨だけでなく、ランクインした10人のうち、4位のDeNA・今永昇太(勝利数コスパランキング8位)、7位のDeNA・石田健大(同9位)、8位の阪神・青柳晃洋(同3位)、9位のソフトバンク・千賀滉大(同6位)、10位の巨人・田口麗斗(同4位)と、7人が勝利数のコスパランキングベスト10にも名を連ねている。

 奪三振が多ければ、それだけ勝利にも近づくのは自明の理。この両ランキングがリンクしているのはうなずける結果といえる。


文=藤山剣(ふじやま・けん)

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