2010年の甲子園春夏連覇に貢献した「琉球トルネード」島袋洋奨。決して大柄ではない体を捻じり、爆発的なストレート、スライダーで甲子園を制圧。中央大時代はかなり苦しんだが、ソフトバンク入りを決め、鍛錬の日々を続けている。あの日の栄光をプロでもう一度!
島袋の1学年下で春夏連覇に貢献した大城滉二(9番・遊撃)。甲子園でも11試合で打率.366を記録したが、大学に入るとさらに進化。名門・立教大で1年から遊撃のレギュラーをつかむと、花形選手に成長した。
大学時代の大城は明らかにスピード感がケタ外れ。すばやさに力強さを加えた万能型選手だった。
2015年のドラフト3位でオリックスに入団。ルーキーイヤーの昨季は64試合に出場。今季は62試合に出場し、打率.273を記録している。俊足巧打が持ち味だが、意外性のあるパンチ力にも期待したい。
大城の1学年下の高良一輝は今季がルーキーイヤー。興南は3代連続でプロ野球選手を輩出していることになる。
高校時代は1年夏からベンチ入りし、登板機会こそなかったが、夏の甲子園優勝を経験。3年生になると最速141キロを記録し、常に沖縄の注目投手の一角だった。
九州産業大進学後にさらに実力を伸ばし、リーグ戦通算で33試合に登板し、16勝1敗、防御率0.76の圧倒的な数字を残した。2年秋の九州大学野球選手権の決勝では日本文理大を相手にノーヒットノーランを達成。
最速148キロに到達したストレートにスライダー、スプリットを繰り、九州ナンバーワン右腕の呼び声も高かった。プロ入りに際してはドラフト3位での指名となったが、そこまで順位を落としたのは、4年春に右足を痛め、秋まで登板が空いた影響。九州・沖縄の野球ファンが1軍デビューを待ち望む逸材だ。
(成績は7月17日現在)
文=落合初春(おちあい・もとはる)