日本ハムの大谷翔平と言えば160キロを超えるストレートが代名詞だが、それを生かすため、このキャンプでチェンジアップを習得した。
それを韓国のKIAタイガースとの練習試合で披露したところ、開幕戦で対戦するロッテをはじめとするパ・リーグの007から悲鳴が上がった。
特にロッテのスコアラーは「普通に打てないのに」と言うなど、完全にお手上げ状態。早くもパ・リーグの火は消されそうな勢いである。
今季の開幕戦で対戦する阪神と中日の007は、それぞれのチームに新入団した外国人に戦々恐々な様子。
阪神はキャンプ早々から柵越えを連発したダヤン・ビシエド(中日)の怪力に「寒いのにしっかりと振れている」と、仕上がりの良さに目を丸くしていた。
一方で中日は、阪神のマット・ヘイグを警戒。当初はアベレージヒッターという触れ込みだったが、実際にフリーバッティングを見てみると、豪快なフルスイングをするイメージとは真逆の選手だった。
助っ人外国人選手は、シーズンが始まってみないと全貌はわからない。しかし、用心するに越したことはない。007がどんな対策を講じてくるのか、楽しみである。
また阪神は、今季から適応される「コリジョンルール」を活用するべく、実戦打撃でランナー一・三塁からエンドランを仕掛けるという作戦を披露した。
このシーンを見た他球団の007の中には身を乗り出した人もいたそうで、「阪神はこういったケースで動いてくる」という意識を植えつけることに成功した模様。
金本知憲監督は、選手時代は豪快なイメージだったが、監督としては緻密なプレーも織り交ぜてくるのか。007にそう考えさせるだけでも、心理面でリードしたと言えるだろう。
他にもヤクルトの山田哲人、ソフトバンクのサファテなど、007を震撼させている選手はまだまだいる。
007はシーズンが始まっても彼らに震えさせられるのか、それともチェックしたデータを元に分析して返り討ちにするのか。ライバルチームの選手とひいきチームの007の戦いからも、目が離せない!
文=森田真悟(もりた・しんご)