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《オープン戦チェック》昨季のオープン戦で「つまづいた若手」は誰だった? 今こそ巻き返すときだ!


 待ちに待ったプロ野球オープン戦。今年も数々の若手たちが開幕1軍を目指して実戦で猛アピールを試みる。

 しかし、昨季のオープン戦では期待されながらもつまづいてしまったアンラッキーな選手もいる。

 今年こそはオープン戦から結果を残し、進化した姿を見せたい“1年前に苦渋を舐めた男たち”を紹介しよう。

上林誠知(ソフトバンク・外野手・21歳)


 プロ2年目の2015年に鮮烈の満塁本塁打を放ち、ブレイク候補に名乗りを上げた新星・上林誠知(ソフトバンク)。しかし、昨季はオープン戦で結果を残せず、開幕1軍を逃すことに。チームで唯一確たるレギュラーのいない右翼のポジション争いに加われず、悔しいシーズンとなってしまった。

 今年はシーズンオフに10キロの体重増。見違えるような体でキャンプインし、紅白戦では和田毅から本塁打を放つなど、非凡なパワーを遺憾なく発揮している。

 練習でも超ド級の本塁打を連発しているが、今年こそはオープン戦からポテンシャルを発揮したい。
【昨季オープン戦成績】
8試合:打率.176(16打数2安打)/0本塁打/1打点

【昨季シーズン成績】
14試合:打率.211(19打数4安打)/0本塁打/1打点

重信慎之介(巨人・外野手・23歳)


 昨年のこの時期、大いに期待されていたのが重信慎之介(巨人)。ドラフト2位で入団した早稲田大出身の韋駄天ルーキーはキャンプで躍動し、紅白戦と練習試合で4戦連続マルチ安打を記録するなど、新人王への道を駆けあがろうとしていた。

 しかし、オープン戦でプロの壁にぶち当たるとシーズン開幕早々に2軍落ち。期待に沿うことはできなかった。

 昨季は2軍で打率.258、36盗塁。鈴木尚広の引退で走塁のスペシャリストは空白となった。外野陣の層は厚いがオープン戦で結果を残せば、1軍への帯同期間も長くなるはずだ。

 まずは、走力をアピールして開幕1軍をつかみたい。

【昨季オープン戦成績】
18試合:打率.184(49打数9安打)/0本塁打/1打点

【昨季シーズン成績】
25試合:打率.190(79打数15安打)/0本塁打/2打点


岡本和真(巨人・内野手・20歳)


 高卒3年目の岡本和真(巨人)も昨季の“オープン戦失敗組”。ルーキーイヤーから初本塁打を放ち、昨季のキャンプでは1軍で経験を積ませるか、2軍で育てるか、ファンや評論家の間で議論になっていたが、オープン戦の不調で“2軍育成一色”の風潮になってしまった。

 昨季は2軍で18本塁打を放ったが、今キャンプでの評論家やOBの声は芳しくない。しかし、高校時代から岡本が「実戦タイプ」なのは有名な話。ゆえに実戦で結果を残し続けることが求められる。

 キャンプで左翼に挑戦したのは、首脳陣も実戦機会を増やすことを重視しているからだろう。主力の高齢化が進むチームの世代交代のカギとなれるか。

【昨季オープン戦成績】
18試合:打率.164(61打数10安打)/0本塁打/3打点

【昨季シーズン成績】
3試合:打率.100(10打数1安打)/0本塁打/0打点


秋山拓巳(阪神・投手・25歳)


 高卒1年目で4勝を挙げたのが2010年。その後、6シーズンで2勝しか積み上げられていない秋山拓巳(阪神)も、昨年はオープン戦でアピールに失敗した。先発ローテ入りを期待され、前日に「これまでの成果を出す」と公言していた試合で4回4失点の乱調。開幕を前に信頼を失ってしまった。

 それでも昨季は2軍で9勝2敗、防御率2.08の好成績を残し、9月には久々の1軍先発マウンドへ。1539日ぶりとなる1軍勝利を挙げた。

 今キャンプでは練習試合でサムスン(韓国))を相手に4回無失点の快投を見せるなど、今年は一味違う。その“違い”を証明するのはオープン戦だ。

【昨季オープン戦成績】
2試合:0勝0敗/防御率5.14

【昨季シーズン成績】
8試合:1勝1敗/防御率4.05


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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