クリス・セール投手、ようやくここで描くことができました。ここ数シーズンの活躍ぶりからして、この連載で描いていなかったのが不思議なくらいです。日本人とチームメイトにもなっておらず、対戦も少なく、タイトルや優勝にも無縁なので、日本ではそれほど知られていないかもしれませんが、現在のメジャーリーグで1、2を争う先発投手と言われています。
長身で細身。独特のテイクバックとアームアングルからくり出される快速球と、鋭く変化する最高級のスライダーが武器の左腕投手です。2010年にメジャーデビューし、2012年からホワイトソックスの先発ローテーションに定着。その年にいきなり17勝を挙げて以降、リーグ有数の投手として活躍し続けています。
今季も、その実力を思う存分に発揮し、5試合連続12奪三振以上というメジャータイ記録を達成。1998年にランディ・ジョンソン、1999年にペドロ・マルティネス、というレジェンドクラスの“奪三振マスター”たちに並び、歴史にその名を刻みました。新記録を狙ったツインズ戦では7回途中6失点で降板、三振は10個にとどまり、惜しくも新記録とはなりませんでした。反対に、不調気味でも10個も奪った三振奪取力は、やはりすごいです。
乗りに乗っている、クリス・セール投手。今シーズンは、いよいよタイトルホルダーに輝くかもしれません。そのピッチングを、ぜひ一度、ご覧になってください!