【この記事の読みどころ】
・昨夏も優勝し、最も勢いのある強豪校・大阪桐蔭
・プロ野球では大阪桐蔭OB野手が大活躍!
・大阪大会初戦で履正社と対戦するがどうなる?
今年も夏の高校野球シーズンがやってきた!
なんと言っても今年の目玉は、昨夏の全国覇者・大阪桐蔭。1991年の夏制覇以来、2008年、2012年、2014年と4度夏の甲子園を制した「最も勢いのある強豪校」だ。
現プロ野球界にも中村剛也、浅村栄斗、森友哉(ともに西武)、岩田稔、西岡剛、藤浪晋太郎(ともに阪神)、平田良介(中日)、中田翔(日本ハム)など、多くの旬な選手を輩出。
特にパ・リーグのホームラン王争いでは、中村剛也が25本塁打で1位、中田翔が22本塁打で2位とワンツーを大阪桐蔭が占め、「豪快なホームラン=大阪桐蔭」のイメージを強めている。
連載が決まった数日後の6月26日、寝耳に水のまさかの事態が発生した。
この日に行われた今夏の大阪大会の組み合わせ抽選会で、大阪桐蔭の初戦が近年における最大のライバルである強豪・履正社に決まったのだ。
大阪桐蔭は春季大阪大会で優勝、履正社も3位の結果だった。「あれ? 両方シードじゃないの?」と思う読者の方もいるだろうが、大阪は全国で唯一、夏の大会でシード制がない特殊な地区。
結果としてどちらかが甲子園に出場すれば、「事実上の決勝戦だった」と後付けで言われそうなカードに筆者も呆然……。
連載を担当する身としては、履正社の選手・OB・関係者には申し訳ないが、是が非とも大阪桐蔭を応援したくなる…。
大阪桐蔭 対 履正社の初戦(2回戦)の勝者は牧野、東、高槻北の勝ち上がりと当たるが、超強豪の両者にとって、ここは問題なく勝ち抜けが読める。大阪大会では3回戦が終わると対戦相手を再抽選。なるべく難敵とは当たらないような組み合わせになってほしいところだ。
当事者だけではなく、端くれのライターにまで影響を与えるとは……、大阪大会の畏るべし!
気を取り直して、主な大阪桐蔭OB野手の今シーズンの成績をまとめてみよう。(7月7日現在)
中村剛也(西武)
78試合 .291 25本塁打 79打点
中田翔(日本ハム)
76試合 .254 22本塁打 63打点
森友哉(西武)
77試合 .294 13本塁打 39打点
浅村栄斗(西武)
79試合 .319 9本塁打 51打点
平田良介(中日)
66試合 .287 6本塁打 24打点
西岡剛(阪神)
44試合 .265 2本塁打 14打点
岡田雅利(西武)
16試合 .077 0本塁打 0打点
江村直也(ロッテ)
1試合 .000 0本塁打 0打点
※西田直斗(阪神)と香月一也(ロッテ)は今季の1軍出場はなし
今回のメインは「大阪桐蔭vsOB選手のホームラン対決」。
「OBがホームランをかっ飛ばした後の試合では、大阪桐蔭でもホームランが!」という展開を期待したいので、野手を中心にシンクロさせていくことになりそうだ。
それにしても今シーズン、OBだけで77本塁打と打ちまくっている大阪桐蔭勢。チーム別の本塁打数に名前を入れても、
西武 86本塁打
大阪桐蔭OB 77本塁打
ソフトバンク 74本塁打
広島 59本塁打
日本ハム 57本塁打
DeNA 56本塁打
ヤクルト 54本塁打
ロッテ 53本塁打
と圧倒的。1位の西武も中村、森、浅村が本塁打数を稼いでいることを考えると、大阪桐蔭勢はもはや「ひとつのチームレベル」にアーチを描いていることになる。夏2連覇を狙う大阪桐蔭と球界を駆けるOB選手たち、彼らの成績に相関性は果たしてあるのか!?
実験的検証に乞うご期待!
■プロフィール
落合初春(おちあい・もとはる)/1990年生まれ、広島県出身。編集者。大学時代から編集プロダクションで勤務し、野球や歴史の媒体制作に携わる。元プロレスレフェリー。