6年ぶりにAクラス入りを果たし、クライマックスシリーズのファーストステージでは敵地・甲子園で阪神を破った広島東洋カープ。その勢いはドラフト会議でも発揮され、3球団が競合した大瀬良大地を、見事担当スカウトが引き当てた。「呪い」を払拭したかに見えるカープについて、「カープ芸人」アンガールズに話を聞いた――。
※こちらは『別冊野球太郎 プロ野球[呪い]のハンドブック』に掲載されたインタビューを再構成したものです。
山根:カープって、新人選手によくホームランを打たれている気がする。これもある意味で呪いなのかな?
田中:えっ、そう?
山根:特にヤクルト。あの稲葉(篤紀)の初ホームランは広島戦だからね。(1995年6月に初打席初本塁打を記録した)
田中:あと、巨人の新人投手に抑えられることも多いよ。
山根:新人にまつわる呪いでいえば、カープの選手が新人王を取ると、その後伸び悩むイメージがある。だから、あまり無理して新人王を取らなくてもいいかなぁって(笑)。
田中:でも、最近だと野村祐輔が取ってるよ。野村はいい感じで育ってるじゃん。
田中:達川(光男)さんが解説で不吉なことを言うと、それがよく当たるんだよね。いい予想は結構外れるのに。
山根:じゃあ、今年は中日のコーチになって解説やらないから、大丈夫じゃない?
田中:あと、前回優勝した時(1991年)に、神聖な旧市民球場のグラウンドでビールかけをしたから、その後優勝できなくなった、という説が……。
山根:ビールかけの呪い?
田中:でも、球場が新しくなってその呪いも一新されたのかも。だから3位にも入れた。ただ、次に優勝する時は、グラウンドでのビールかけはやめてほしい(笑)。
山根:呪いってほどじゃないけど、野村(謙二郎)監督のクジ運の悪さね。だから、ドラフトで大瀬良君を引き当てたのは、呪いを払拭できた気がする。まあ、野村監督ではなく、田村恵スカウトのおかげですけど。
田中:そう考えると、去年はいろんな「呪い」を払拭できた1年だったんだなぁ。
山根:だから、それらを払拭して迎える今シーズンはもの凄く楽しみ。まあ、大竹が抜けてなかったら、とは思うけど、その分はなんとか大瀬良君や新加入の選手に頑張っていただきましょう!
田中:うん。それに勝っても負けても、カープを応援し続けることに変わりないからね。
山根:チームはもちろん強い方がいいけど、球団がある、というそのことだけで幸せだし楽しめる。それがカープの良さだからね。
アンガールズ・山根良顕(左)、田中卓志(右)