京都の有望選手、大会展望
7月12日〜26日(わかさスタジアム京都ほか)
春夏連覇へ龍谷大平安に死角はあるか?
俊足巧打の?本に立ちはだかる左腕たち
投手編
▲山上大輔(立命館宇治)
好左腕ズラリと揃った!
昨秋の近畿大会で快投した2年生左腕・高橋奎二(龍谷大平安)は、130キロ中盤のストレートとキレのあるスライダー、チェンジアップなどを操る。牽制もうまく、2年生とは思えない冷静なマウンドさばきを見せる。冬場の体作りで下半身がたくましくなり、バランスもよくなった。センバツでは準決勝の佐野日大戦で公式戦初完投勝利を収めるなど、スタミナも徐々につき、着実に成長。同じ2年生の元氏玲仁も、柔らかいフォームから威力あるストレートを武器にし、センバツでは初戦の大島戦で先発マウンドに立った。
石原丈路(福知山成美)は、140キロ近いストレートを持ち、緩いカーブとスライダーのコンビネーションで勝負する本格派左腕。センバツでは2試合で完投勝ち(完封1)し、自信を深めた。
春の府大会で安定感を見せたのは島西大来(鳥羽)。外角への細かいコントロールと落ち着いたマウンドさばきは、昨年からの経験値の高さをうかがえる。
川瀬智也(塔南)は、小気味よい投球で切れ味鋭い変化球を操る技巧派左腕だ。
右腕なら山上大輔(立命館宇治)に注目したい。180センチ78キロのがっちりした体から力のあるストレートを低めに集め、最速は145キロ。春の府大会では京都成章を相手に堂々とした投げっぷりで1失点完投勝利。決勝戦でセンバツ優勝の龍谷大平安打線に6失点したが、「打たれたけれど、自分の球がどれだけ通用するか確かめることができた」と、失点よりも夏に向けての大きな課題を得たことを重要視していた。
打者編
▲佐野友亮(福知山成美)
走攻守で魅せる・?本に注目
俊足巧打の?本健太郎(龍谷大平安)は、センバツの後半にようやく本領を発揮。50メートル5秒台の快足を生かし、出塁すれば“足攻”で相手をかく乱する。守備範囲も広く、センスの高さを感じる。龍谷大平安で堅守といえば石川拓弥。ショートでの軽快な動きが目を引き、ここ1番での勝負強い打撃センスも光る。大谷司は、本来中軸を期待されていた大型の2番打者。長打力もあり、力強いスイングが持ち味だ。
福知山成美の佐野友亮は、素早いスローイングだけでなく、強肩ぶりにも注目が集まる。同じく木村典嗣は、広角に打ち分けられる非凡なバットコントロールを持つ。俊足を生かした守備範囲の広さにも定評があり、センバツではチームの8強入りに貢献した。
江口玲馬(京都廣学館)は、走攻守3拍子揃った遊撃手で、スイングも鋭い。
番場大智(鳥羽)は、派手さこそないが打撃にパンチ力があり、将来性の高い遊撃手。守備力に磨きがかかれば面白い素材だ。
佐田梨貴人(京都国際)は、1年春からベンチ入りし、中軸を担ってきた強肩強打の外野手。この春までは野手として腕を磨いてきたが、140キロ近いストレートを操る本格派左腕でもある。
1年生からベンチ入りしている中村陽和(京都翔英)、今春1年生ながら1番を打った福尾僚祐(京都外大西)も見逃せない。ともに足が速く、非凡な打撃センスが光る好打者だ。
大会展望
盤石の龍谷大平安をどこが崩すか
センバツ優勝の龍谷大平安優位は揺るぎない。1番?本、4番河合と攻撃の柱はセンバツ後の公式戦でも“らしさを”発揮。試合もほぼベストメンバーで挑み近畿大会でも堂々たる戦いぶりを見せた。その龍谷大平安を相手に、春の府大会決勝で立命館宇治の本格派右腕・山上大輔が仁王立ち。点は取られたが、夏に向けて修正してくるだろう。そこにノーシードとなった福知山成美がどう挑むか。鳥羽や塔南などの公立勢も元気がよく、例年以上に夏の京都は盛り上がりそうだ。
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