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【2016夏の高校野球】《大分観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

7月3日〜23日(別大興産スタジアム)

大混戦の中、抜け出すチームは予測不能
一芸光る野手の出現でワクワク感は大!

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●長期的成長が見込める!


 最速143キロの水本雄也(藤蔭)は、伸びのあるストレートでパワープレーを繰り広げる右腕。ここへ来てカット気味のスライダーにキレが加わり、変化球でもストライクが取れるようになってきた。昨夏の甲子園で142キロを計時した山中大輝(明豊)は、マウンドの場数では並ぶものがいない。打者としても依然として県最上級の力を発揮している。

 春優勝の原動力となったのが変則的な横手投げ左腕・石本勝也(大分)。独特の早いテンポからチェンジアップ、スライダーで相手打者を崩し、最速120キロ前後ながらも果敢に内角を突いて勝負を挑む。また、石本とともに投手陣の柱を担う右腕の立花一樹は、春の県決勝で135キロを計測。ベース上での速さを感じる直球を武器に、九州大会の熊本・秀岳館戦でチームの勝利に大きく貢献した。

 秋の九州8強入り右腕、松島廉(臼杵)も夏には140キロ超を連発してきそうだ。キレ味に満ちたスライダーも大きな魅力だが、ツーシームのようなムービングを活かしたストレートこそが最大の持ち味。スピード系なら大分商の両右腕、前田一輝と阿南道大や、岩下海大(日田林工)もマークしておきたい。

 亀井鈴太(大分南)は最速が130キロ台中盤。しかし、球速以上に球威の乗った球筋が光る本格派右腕だ。曲がりの大きなスライダーを活かす術を覚えたらさらに面白い存在となりそう。中野太雅(情報科学)は最速136キロのストレートを生かすカーブなど、緩急を駆使した投球が称賛に値する。

 2年生にも楽しみな存在は多い。瀬山大徴(大分西)は低めに伸びる130キロ台中盤のストレートに将来性を感じる。中学時代に日本代表を経験している千綿泰生に143キロ右腕の田中瑛斗(いずれも柳ヶ浦)、全球種にキレがある益川和馬(大分舞鶴)も磨けばさらに光る素材だ。


▲松島廉(臼杵)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●下級生の好素材が光る


 好守好打の大型二塁手、大庭樹也(明豊)が筆頭格。打席でのコンタクト技術に加え、ここへ来て打球の強さがアップ。真面目で練習熱心な性格が成長を支えてきた。欲を言えば、この夏は野性を解き放った大庭を見てみたい。また明豊打線では投手欄でも紹介した山中や杉園大樹には一発の魅力があり、特に杉園は2年生にも関わらず、飛距離で群を抜く。潜在能力の高い堀本将太も、ここへ来て打球に角度がつきはじめている。

 井上雅大(情報科学)は高校通算28本塁打を誇る右の大砲。追い込まれても逆方向に持っていく技術の高さはなかなかのものだ。

 吉田謙二郎(日出総合)の地肩はまさに“鬼肩”の域。投球練習後の二塁送球に球場からどよめきが起こる。春優勝の木田陸人(大分)も肩は強く、2年生司令塔の久保山大珠(藤蔭)も二塁送球で1.9秒台を連発する。

 2年生の田原健太郎(大分南)はメーカーの測定でスイングスピードが全国ベスト10入り。県屈指の遊撃守備を誇る若林樹奎とともに夏以降の成長が楽しみ。また、186センチ78キロの恵まれた体格で50メートルを6秒1で駆け抜ける梶原昂希(大分雄城台)も来年にかけて注目したい素材だ。


▲大庭樹也(明豊)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●本命なき大混戦、明豊の連覇は!?


 秋春の九州大会予選、秋春の県選手権(新人戦、夏の前哨戦)と4大大会ですべて異なるチームが優勝する大混戦状態だ。その中で力をつけているのが春優勝の大分だ。春は九州予選の決勝で9回に4点ビハインドを追いつく粘りを発揮。九州大会の秀岳館戦でも9回2死から2点を追いつき、延長13回にタイブレークでセンバツ4強チームを下した。しかし、秋優勝の臼杵や春の県選手権で優勝した情報科学も僅差で追う。また、選手個々の能力では昨夏王者の明豊に分がある。

地区勢力ピラミッド

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