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プロ球界の七不思議!? イケメンにもかかわらずなぜ西武・栗山巧はオールスターに出場できないのか?


 現代のプロ野球に「七不思議」があったらその一つに数えられそうなのが、栗山巧(西武)がオールスターに出場できていないことだろう。

 キャプテンを任される好打者という絵に描いたいい選手なのだが、なかなかブレイクできずに中堅とベテランの狭間まできてしまった。

 そこで今回は、栗山がレギュラーに定着した2009年以降のファン投票と選手間投票を見直しながら、なぜ出場できていないのかを振り返ってみる。
※「圏外」は、ファン投票11位以下、選手間投票10位以下のこと。

2009年

・ファン投票…6位(17万8982票)
・選手間投票…圏外

 昨シーズンに片岡治大(当時西武・易之)、栗山巧、中島宏之(当時西武・裕之)、中村剛也の「片栗中中」ユニットの一員として、チームを日本一に導いた栗山。投票期間内の成績はあまり良くなかったが、認知度が急上昇したことで、初めてファン投票の上位に食い込んだ。

 選手間投票はまだ圏外だったが、ファンなら誰もが「出場は時間の問題」と思っていた頃。平和な時代だった 。


2010年

・ファン投票…圏外
・選手間投票…8位(123票)

 2年ぶりに打率3割を記録したが、投票期間にさしたるインパクトを残せなかったため、再びファン投票の圏外に逆戻り。

 反対に選手間投票では圏内に入ってきたことから、現場では「いい選手」という評価を得てきたことがうかがええる。しかし、監督推薦にはいたらなかった模様。ちなみにこの年から「プラスワン」が設けられたが、そこでの選出もなし。


2011年

・ファン投票…9位(13万5899票)
・選手間投票…7位(89票)

 5月にホームランを3本打つなど、活躍する姿が目立ったことから、圏内に返り咲くも9位どまり。この年はソフトバンクに移籍してきた内川聖一のほか、ニューフェイス・中田翔、ブレイクしたT-岡田が上位を締めた。

 また4位・糸井嘉男、5位・鉄平、8位・岡田幸文など、話題性や突き抜けるものがないと上位には食い込めない、ということがあらためてわかるファン投票だった。


2012年

・ファン投票…9位(14万7794票)
・選手間投票…9位(100票)

 ファン投票、選手間投票でともに9位も、前年よりも票を伸ばした栗山。しかしこの年の上位は糸井、中田、陽岱鋼という日本ハムの選手が、外野のポジションを独占した。

 栗山自身も投票期間内に打率3割5分付近を打つなど、プレーでかなりアピールしたが、当時、旬だった選手に太刀打ちできず、この順位で終了。


2013年

・ファン投票…6位(12万8496票)
・選手間投票…5位(125票)

 順位的にはファン投票6位、選手間投票5位。ともに過去最高の順位を記録。しかし、ファン投票、選手間投票でともに直上の順位を取られた内川聖一に、ファン投票で約10万票、選手間投票でも約120票の差をつけられるという結果に。

 ちなみにこの年も、外野陣は日本ハムが独占。糸井、中田に大谷翔平が食い込んだうえ、4位は陽岱鋼だった。なんたる層の厚さ……

2014年

・ファン投票…5位(18万9996票)
・選手間投票…7位(48票)

 地元・西武ドームでの開催ということで、ファンの間でも「ついに出場か!?」と話題になったシーズン。過去最高の約19万票を獲得したものの、3位の陽岱鋼に3万8957票足りない5位に終わり、ファン投票での出場はならず。

 しかも選手間投票では、6位の中田翔に150票近い差をつけられてしまった。監督推薦での出場もなかったのは、現場受けが悪かったということなのか…。


2015年

・ファン投票…6位(20万8493票)
・選手間投票…圏外

 栗山史上初、ファンからの投票が20万票を超えるという記念すべきシーズンだったが、それでも出場はならず。この年の1位はソフトバンクの柳田悠岐、2位は西武の後輩である秋山翔吾だったのだが、前年のファン投票では彼らに勝っていた。実力がすべてのプロとはいえ、なんとも無情である。

 さらに、そうこうしているうちに、選手間投票が2009年以来の圏外になってしまった。もう栗山は、選手の中では「終わった人」になってしまったのだろうか。


33歳にして初出場はあるのか!?


 こうも見事にオールスターゲームに出場できていないと、もう出ないままで引退するのもありかと思えてくる。もちろんファンとしては出場してほしいが、しない方が、後々伝説化するかもしれないし、ファンの記憶に残る覚えていてもらえ……というのも、後ろ向きな理由なのだが。

 最近では、昨年のオールスターゲームに中日の平田良介が10年目で初出場を決めた。栗山が今年出場できれば、それを上回る15年目での初出場ということになる。

 ちなみに今年のファン投票は、中間発表で約4万5000票の5位。3位との差は2万票以上あるが、交流戦の阪神との試合でも好プレーを見せていただけに、今年こそ出場は時間の問題であるはずだ。


文=森田真悟(もりた・しんご)

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