3月も半分が過ぎ、12球団中11球団が開幕投手を公表済。残りの1球団・オリックスも、エース・金子千尋が3月25日のマウンドに立つのが確定的だ。そこで今回は開幕ローテーションを担う投手のうち、注目株を取り上げたい。
阪神・藤川球児とソフトバンク・和田毅。メジャーから古巣に帰ってきた両投手は、順調に開幕ローテへ名を連ねそうだ。
藤川は開幕3戦目の3月27日、中日戦(@京セラドーム大阪)での先発が濃厚。かつてクローザーとして虎党を沸かせた右腕が、新境地開拓に向け段階を踏んでいる。
注目の2人が開幕カードでいきなり激突する。3月27日の巨人‐ヤクルト戦(@東京ドーム)は、桜井俊貴と原樹理のドラフト1位同士による投げ合いが濃厚。ともに兵庫県出身の同い年でもあり、マウンドで火花を散らすのは間違いない。
直近では桜井が10日、原が12日にそれぞれ敵地・福岡でのソフトバンク戦に先発。桜井が4回10安打6失点と打ち込まれたのに対し、原は5回3安打無失点と好投。明暗がくっきりと分かれた。ともに本番までにあと1回登板機会があると見られ、特に桜井はしっかりと結果を残しておきたいところだ。
パ・リーグでは近藤大亮(オリックス)が開幕ローテーションの切符を掴んだ。当初はリリーフでの起用が想定されたが、福良淳一監督は先発として使う決断を下した。
オープン戦初先発となった6日のロッテ戦で、5回2失点と及第点の結果。既に金子、西勇輝、東明大貴、ブランドン・ディクソンの4人がローテ入りを決めているが、近藤はそれに次ぐ5人目に決定。12日の古巣・パナソニックとの練習試合でも5回無失点の好投を見せており、好調な滑り出しとなりそうだ。
他にも今永昇太(DeNA)、岡田明丈・横山弘樹(ともに広島)など、開幕ローテーションを担う可能性をもつ新人はまだまだいる。果たして何人の投手がその枠に入ってくるか。
今年が球団創設80周年のメモリアルイヤーである中日。開幕2カード目、3月29日の本拠地開幕戦・広島戦ではプロジェクションマッピングを使った演出など、趣向を凝らしたイベントが予定されている。
ただ、問題なのはこの日の先発投手が現段階で見えてこないこと。これまでの調整からは濱田達郎と若松駿太の2人が考えられるが、果たしてどちらに本拠地開幕戦を託されるのか。
<セ・リーグ>
巨人(★菅野智之)vs.ヤクルト(★小川泰弘)
@東京ドーム
阪神(★メッセンジャー)vs.中日(★大野雄大)
@京セラドーム大阪
広島(★ジョンソン)vs.DeNA(★山口俊)
@マツダスタジアム
<パ・リーグ>
楽天(★則本昂大)vs.ソフトバンク(★攝津正)
@koboスタ宮城
西武(★菊池雄星)vs.オリックス(金子千尋)
@西武プリンスドーム
ロッテ(★涌井秀章)vs.日本ハム(★大谷翔平)
@QVCマリンフィールド
文=加賀一輝(かが・いっき)