■安部友裕(広島):60→6
昨季は2年連続となる100試合以上の出場となった安部友裕(広島)。初の規定打席に到達して打率.310を記録するなど、レギュラーとしての地位を確立しつつある。
今季は背番号を「60」から「6」に変えてシーズンに臨む。広島の「6」といえば、今オフに自由契約となった梵英心が背負い、かつては小早川毅彦も背負った内野手の良番だ。
小早川も梵も広島ファンにとっては印象深い選手だった。今後、安部が2人の影を拭って、「6」を「自分の番号」にしていけるか注目したい。
■武田翔太(ソフトバンク):30→18
プロ野球界におけるエースナンバーといえば「18」。ソフトバンクでは新垣渚(引退)と松坂大輔(中日)が背負ってきたが、ここ10年の彼らの成績を見ると「背番号が泣いている」……と言いたくなる。
そんな逆風のなか、今季から武田翔太が「18」を背負うことになった。昨季は6勝に終わり、2シーズン続けていた2ケタ勝利が途切れたものの、CSと日本シリーズで好投。あらためて実力を証明した。
武田ならソフトバンクの背番号「18」にまつわる負の連鎖を、必ずや断ち切ってくれるだろう。
■桑原将志(DeNA):37→1
リードオフマンとしてチームに勢いをもたらし、日本シリーズ出場に貢献した桑原将志(DeNA)。今季から背番号「1」を背負うことになった。
桑原の前に「1」を背負っていたのは投手の熊原健人だったが、かつては近藤昭仁、山下大輔(ともに当時大洋)や金城龍彦といった歴代の名野手が背負ってきた。それだけに、レギュラーを獲得し、さらなる飛躍に期待がかかる外野手・桑原に渡るのは自然な流れだ。
後々、DeNAの背番号「1」を振り返ったときに、近藤、山下や金城とともに桑原の名前も並ぶような活躍を見せてほしい。
安部、武田、桑原以外では、今季から「25」を背負う岡本和真(巨人)も気になった。
昨季まで村田が背負った「25」だが、ほかのチームまで見渡すと筒香嘉智(DeNA)の背番号でもある。村田の役目を継ぎ、筒香に並ぶ……。筒香との関連はあくまで筆者の想像だが、球団の岡本にかける思いが透けて見える。スラッガーとして成長できるか注目したい。
ちなみに西武ファンは、西武に復帰した松井稼頭央がまた「7」を背負ってくれるのがたまらなくうれしい。スポーツ新聞で「7」のユニフォーム姿を見たときは、思わず声が出てしまった。
文=森田真悟(もりた・しんご)