駒澤大では2年からエースとしてチームを支え、3年秋にはリーグ優勝、明治神宮大会優勝と、大車輪の働きを見せた。大学ラストイヤーはケガもあって不調に終わるも、その能力の高さを買われてDeNAがドラフト1位で指名。かつてエース左腕として一時代を築いた野村弘樹氏が背負った背番号21を受け継ぐところに、球団からの期待の表れを感じさせる。
練習試合から好投を見せていた今永は3月2日、本拠地・横浜スタジアムでのヤクルト戦でオープン戦初先発。大学の3年先輩である同じルーキーの戸柱恭孝とバッテリーを組み、ヤクルト打線に対して5回無失点とその実力を見せつけた。
今永の活躍に早くも開幕ローテーション入りの声も上がり始めている。昨年はリーグワーストのチーム防御率だったDeNAだけに、今永の存在はファンにとって心強いはずだ。
東洋大姫路高時代はエースとして甲子園に出場して注目を集めた。東洋大入学後は、1年春から登板して大器の片鱗を見せつける。
しかしチームは東都2部に転落し、原自身も大学2年以降は不本意な成績に終わる。しかし原は、大学4年になると奮起。春、秋といずれも東都2部の最優秀投手を受賞。ヤクルトにドラフト1位指名された後に行われた、駒澤大との入替戦では3連投とフル回転して、1部昇格に大きく貢献した。
プロ入り後のオープン戦では、3月21日の阪神戦に先発し2回無失点。2度目の先発となった3月3日のDeNA戦では、4回無失点と好投して先発ローテーション入りに名乗りを挙げた。打者の手元で浮き上がるシュート、通称「ライジングシュート」を武器にプロ1年目からの活躍を誓う。
50m走5秒台の俊足を武器に、早稲田大時代はリードオフマンとして活躍し春秋連覇に大きく貢献。ドラフト2位で巨人に入団した。
重信が脚光を浴びたのは2月12日、キャンプ中に行われた紅白戦だった。初の実戦で3安打の猛打賞と鮮烈なデビューを飾る。さらに20日のDeNAとのオープン戦では2盗塁に、守備ではファインプレーと持ち味を発揮。翌21日の広島戦では初めて1番打者で起用されるなど大いにアピールしている。
オープン戦では主に2番打者を任され、高橋由伸新監督の重信に対する評価は高い。巨人の外野陣は実績のある長野久義を筆頭に昨年ブレークした立岡宗一郎、飛躍を誓う大田泰示、ベテランの亀井善行と熾烈なポジション争いが予想される。もし重信が開幕スタメンに名を連ねれば、巨人では2001年の阿部慎之助以来、15年ぶりのルーキー開幕スタメン入りとなる。
文=武山智史(たけやま・さとし)