昨シーズン、新人王を獲得した有原航平(日本ハム)は、今シーズンも開幕から絶好調。大谷翔平(日本ハム)がなかなか波に乗れないなかでしっかりと役割を果たし、5月10日のオリックス戦で無傷の4連勝を飾った。この試合後、お立ち台に上がった有原を待っていたインタビュアーは日本ハムのOB・岩本勉氏だった。
岩本インタビュアー「体調はいかがですか?」
有原「体調は万全です」
岩本インタビュアー「有原投手はチーム一の大食漢と聞きましたが、昨日の夜は何を召し上がったんですか?」
有原「担々麺を食べました!」
岩本インタビュアー「ということで今日は“たんたん”としたマウンドさばきだったわけですね!?」
有原「そうですね(苦笑)」
岩本インタビュアー「自身の連勝は何連勝まで伸ばしましょうか? 」
有原「1つでも長く伸ばしたいと思います(苦笑)」
岩本インタビュアー「私のインタビューは答えにくいですか? 」
有原「そんなことないです(苦笑)」
有原の苦笑いが続くやり取りだったが、岩本氏のコメント引き出し力はユーモラスで、場内から笑いが漏れた。来シーズンも有原が笑顔でお立ち台に上がることを期待したい。
6月18日の西武戦で決勝ホームランを放ち、勝利の立役者となった大引啓次(ヤクルト)。この日のお立ち台では時事ネタを披露し、見事に笑いを取った。
インタビュアー「ホームランの手応えはいかがでしたか?」
大引「ちょっと記憶にございません」
インタビュアー「ホームランはファンの待っているライトスタンドへ入りました」
大引「第三者の厳しい目で判断していただければ」
「第三者の厳しい目で判断していただければ」とは、当時、東京都知事だった舛添要一氏が政治資金問題での答弁で多用したフレーズ。これを大引はヒーローインタビューで引用し、思惑通りスタンドを笑いに包んでみせた。
大引は「マジで受けを狙った。アイツとは違うので(笑)」と、スベリ芸をネタにしている今浪隆博(ヤクルト)を引き合いに出す余裕ぶり。来シーズンもウケを狙ったお立ち台に期待したい。
オリックスの新外国人選手として今シーズンからチームに加入したモレル。真面目そうな見た目だが、こんなお茶目な発言もある。
8月7日のロッテ戦。一死満塁から先制タイムリーヒットを放ち、お立ち台に呼ばれたモレルは、一通りの受け答えを終えた後、最後にこんなメッセージを送った。
インタビュアー「最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします!」
モレル「やはり、たくさんのファンの方の前でプレーするのは、本当に気持ちいいです。これから毎日球場に見に来てください。自分のビールも販売しているので買ってください(笑)」
モレルは、京セラドームの「グランドスラム」という店舗で自分がプロデュースしたビール(B-MOのパッションフルーツビール)をファンに宣伝したのだ。
この日の殊勲打は販売している店舗名通り「グランドスラム」とはいかなかったが、しっかりと宣伝マンの役割も果たしたモレル。こういった熱心(?)なキャラクターが、来シーズンも残留という結果につながったのかもしれない。
文=勝田 聡(かつた・さとし)