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【2018年夏の甲子園 広島みどころ】広島新庄の右の投手陣は"難攻不落"級 中村(広島)に続く逸材捕手が続々登場

投手編〜広島新庄に好右腕がズラリ

注目投手 竹邉聖悟

 例年、好左腕を輩出する広島新庄だが、今年は好右腕が次々に頭角を現している。
一冬を越えて下半身が逞しくなった竹邉聖悟は球の押し込みがスムーズになり、低い弾道のストレートの破壊力が増してきた。
さらに140キロ台のストレートを武器に投球センスが際立つ2年生の桑田孝志郎、春は背番号20を着けた玉津憲介も進化中。
難攻不落の投手陣を築く。

 その広島新庄と双璧をなすのが広陵の投手陣だ。
昨夏の甲子園で最速147キロをマークした右腕・森悠祐に加え、柔と剛を併せ持つ2年生左腕・石原勇輝が台頭し、強力な左右の両輪を形成する。
新チーム結成以降、県大会で上位進出こそないがポテンシャルは高い。
ハマれば、そう簡単には打たれないだろう。

 今年の広島県は2年生に好投手が多いのも特徴だ。
鋭い指先感覚から多彩な変化球を操る井上愛斗(尾道)はストレートのボリュームもアップ。
逆に徹底してストレートにこだわる谷岡颯太(武田)は4月末に最速148キロをマークしただけではなく、ナックルカーブを武器に安定感も出てきた。

 その他、延長戦の末、広陵を撃破した山上大翔(広)、1試合を通して140キロ前後をキープできるようになった平本琉偉(三次青陵)、合理的な投げっぷりが光る廣谷烈(大竹)、さらには昨秋の県王者となった盈進の下江秀弥、濱岡拓海という二枚看板からも目が離せない。

野手編〜中村奨成(広島)に続け!

注目野手 黒川直哉

 広陵から地元・広島に入団した中村奨成に続けとばかりに、今年は逸材捕手が増殖している。
真っ先に名が挙がるのは黒川直哉(高陽東)だ。
春先からド派手なサク越えを連発しただけでなく、守備面でも強肩を生かしたスローイングに安定感が出てきた。
2年生では木村優介(広島新庄)と山下尚(如水館)が面白い。
木村は春の呉港戦で右へ左へ2打席連続本塁打をマーク。
一方、山下は派手な活躍こそないが、逆方向へぶっ飛ばせる能力がある。
2人ともずば抜けた送球力でもスタンドを沸かせられる。
対照的に派手さこそないが森田哲平(尾道)の渋い捕手ワークからも目が離せない。

 内野手に目を向けると、昨夏の甲子園で準優勝に輝いた広陵には吉岡広貴と?田桐利の二遊間コンビが健在。
さらに1年夏からスタメンを張り、春季県大会決勝では左翼席へ放り込んだ古川智也(広島新庄)、高い身体能力で攻守にきりっとしたプレーが光る新保利於(瀬戸内)ら、大舞台で自信をつけた逸材が居並ぶ。

 外野手では左右の大砲がしのぎを削る。
昨秋の1試合4本塁打で名を馳せた右の門叶直己(瀬戸内)が主砲として勝負強さに磨きをかければ、左の高野智裕(広島新庄)は春の市呉戦で福山市民球場の右翼場外へぶっ飛ばすなど、ともに強いオーラを放っている。
注目外野手はまだまだいる。
昨夏に先輩らと3者連続本塁打をマークした中尾優(広島国際学院)、勝負強さが際立つ西岡裕希(市呉)、左右両打席で本塁打が打てる兵頭光稀(武田)、走攻守三拍子揃う廣津幸樹(西条農)、センス抜群の2年生・天井一輝(広島商)ら多彩な逸材がひしめく。

大会展望〜今年も群雄割拠の戦いか

広島 勢力ピラミッド

充実した戦力で春の県大会を連覇した広島新庄、昨夏の甲子園準優勝メンバーが残る広陵、二枚看板を擁して昨秋の県王者に君臨した盈進。
この3校を中心に瀬戸内、西条農、尾道らが絡んでくる群雄割拠の戦いになりそうだ。
今春の県大会では、昨秋の中国大会出場4校が1、2回戦で敗退しているだけに、夏も波乱が起きる可能性はある。
また新入部員47名が加わった大竹、昨春のセンバツ出場校・市呉、古豪復活に燃える尾道商らの公立勢も虎視眈々と頂点を狙っている。

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