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今季途中で移籍した助っ人・エスコバー、クルーズ、メンドーサの成績と来季の去就は?

今季途中で移籍した助っ人・エスコバー、クルーズ、メンドーサの成績と来季の去就は?

 助っ人選手のパフォーマンスがチームの不沈に関わるのはいつの時代も同じ。絶対的クローザー・サファテが君臨したソフトバンク、ペゲーロ、ウィーラー、アマダーの20発トリオが打線を牽引した楽天など、外国人選手が期待通りの活躍をした球団は上位に進出する可能性が高まる。

 開幕後も各球団が外国人枠を巡ってあらゆる可能性を模索し、今季は3人の外国人選手がシーズン途中にチームを移った。あらためて彼らをピックアップしたい。

セットアッパーとして来季もDeNAで


■エドウィン・エスコバー(DeNA)

日本ハムでの成績(7月5日まで)
14試合:1勝2敗/0セーブ/防御率5.64

DeNAでの成績(7月6日から)
27試合:1勝3敗/2セーブ/防御率3.44

 今季が来日1年目で、当初は日本ハムに所属したエスコバー。しかし、力任せに見える投球のせいか、なかなか成績が安定しなかった。7月には、捕手の黒羽根利規との交換トレードによりDeNAへ移籍となる。

 移籍後は150キロ超のストレートに加えて制球も安定。左のセットアッパーとして出番を重ねるごとに、大事な場面での起用も増えていく。ソフトバンクとの日本シリーズでも4試合に登板。第6戦ではランナーを残して降板し、サヨナラ負けとなったために敗戦投手となってしまったが、それでも、来季の残留が決定しており、苦い経験も来季以降の糧となるだろう。

 なお、エスコバーの父もかつてインディアンズに所属したメジャーリーガーで、DeNAのラミレス監督とは、そのインディアンズ時代にチームメイトだった。ラミレス監督も覚えていたそうで、これはエスコバーも心強いことだろう。

日本人では見られないグラブさばき


■ルイス・クルーズ

巨人での成績(7月25まで)
9試合:打率.156/0本塁/3打点

楽天での成績(7月26日から)
13試合:打率.162/0本塁打/2打点

 2014年に来日したクルーズ。ロッテ、巨人と渡り歩き、今年の7月には茂木栄五郎、藤田一也の故障離脱で、内野手が不足していた楽天へ金銭トレードで移籍した。

 移籍発表当日のナイターから「6番・遊撃」でスタメン出場し、いきなりタイムリーを放つなどスポットライトを浴びる。しかし、その後は打撃不振に陥ってしまい8月11日には2軍落ち。そのまま退団となってしまった。

 近年の成績からすれば今季までの2億4000万円(推定)という年俸は難しいだろうが、金額面が折り合うなら、内野のユーティリティープレーヤーとして需要はあるのではないか。来季開幕時には33歳とまだまだ動ける年齢。記録上のエラーは少なくないものの、セーフのような打球をアウトにする日本人選手には考えられないトリッキーなグラブさばきが見られないのは残念だ。


イクメン・メキシカン


■ルイス・メンドーサ

日本ハムでの成績(8月30日まで)
20試合:3勝7敗/0セーブ/防御率3.97

阪神での成績(8月31日から)
4試合:0勝2敗0セーブ/防御率5.14

 2014年から日本ハムでプレーし、2015年には10勝をあげるなど先発として活躍していたメンドーサだったが、今季は振るわず。チームのCS進出も絶望的になってきた8月下旬、来季を見据えて若手中心で進めたい球団方針もあって、ウエーバー公示される。すると阪神からオファーがあり、移籍となった。

 ただ、新天地の阪神でも今ひとつのパフォーマンス。結局、オフには自由契約に……。

 メンドーサといえば、長男のマルセロ君やモニカ夫人を連れてお立ち台に上がるなど、家族愛に溢れたナイスガイとして日本ハムファンにも愛された選手。「イクメンドーサ」のニックネームも浸透していた。

 今オフにはメキシコのウインターリーグに参戦しており、乙坂智(DeNA)と同じヤキス・デ・オブレゴンでプレーしている。そこでの成績次第では、また来日する可能性もあるかもしれない。


文=藤山剣(ふじやま・けん)

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