2015年ホークス捕手の1軍成績は以下の通り。
高谷裕亮
93試合/打率.175/1本塁打/16打点
細川亨
59試合/打率.116/0本塁打/5打点
鶴岡慎也
56試合/打率.195/1本塁打/9打点
細山田武史
12試合/打率.167/0本塁打/2打点
斐紹
11試合/打率.167/0本塁打/0打点
拓也
1試合/打席機会なし
※細山田は昨年で退団
細川がケガで出遅れたこともあり、固定することができなかった昨季の女房役。意外にも最多出場は、プロ9年目でキャリアハイとなる成績を残した高谷だった。
日本シリーズでも1.2.3戦と先発マスクをかぶり、チーム連覇に大きく貢献した高谷。ちなみに、昨季の出場試合数が多い上位三捕手の年齢は…
高谷:34歳
細川:36歳
鶴岡:34歳
※2016年3月現在
いずれもベテランである。内外野が次々と若い選手が育っているなか、若い捕手が育っていないのがソフトバンクの悩みでもある。
3月3日から15日までのオープン戦全10試合における、ソフトバンク捕手の出場試合数は以下の通り。
鶴岡:6試合(先発2)
高谷:5試合(先発3)
斐紹:5試合(先発4)
拓也:4試合(先発1)
首脳陣はそれぞれの選手を、満遍なく出場させ競わせているのが数字を見てもわかる。この数字だけを見ると、先発出場では高谷と斐紹、控えに位置するのが鶴岡という図式が見えそうだ。
しかし、ここに「ラスボス」の細川が加わる。
ケガのためキャンプはB組でスタートした細川は、西武ライオンズ時代にバッテリーを組んでいた松坂大輔と調整中。
韓国・斗山ベアーズ相手の練習試合でもバッテリーを組み2回を無失点。2軍で調整というより、松坂のために2軍にいるのかなとも思えてしまう。
昨季の東京ヤクルトスワローズとの日本シリーズ。第3戦で山田哲人の3ホームランで傾きかけたヤクルトへの流れを、第4戦目のマスクをかぶりその山田を4タコ2三振と完全に封じ込んだリード力は、まだまだ健在。状態さえ良ければ正捕手の第一候補は細川で異論はないだろう。
そして昨年ブレイクした高谷に安定感のある鶴岡。今の実績だけ考えるとこの3人が開幕1軍ベンチ入りの可能性が高い。
そこにオープン戦で出番が多かった斐紹と拓也。共に6年目23歳の両選手がどこまで割って入ることができるか?
ソフトバンクの先発マスク、それにベンチ入り争いから目が離せないのです。
文=溝手孝司(みぞて・たかし)
札幌在住。ライター、イベント関連など、スポーツ関連の仕事を精力的にこなしている。北海道生まれなのに、ホークスファン歴約40年で、99年ダイエー初Vも福岡ドームで観戦。今年の観戦初戦は3月29日のホーム開幕戦。来場プレゼントのチャンピオンリングがもらえるのを楽しみにしている。