週刊野球太郎
中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト

【2015夏の高校野球】《富山観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月11日〜25日(県営富山野球場ほか)

三つ巴の優勝争い演じる実力派投手たち
ファンの度肝抜く左の大砲・漁の破壊力

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●5季連続北信越出場のエース


 本命不在といわれる中、完成度の高さで高評価を得ているのは、右横手から切れ味鋭い投球を見せる梶尾郁彰(富山第一)だ。1年生時から自身が登板した春夏秋の県大会でチームが積み重ねてきた勝利は19。5季連続北信越大会出場を果たすなど実績は県内ダントツ。昨秋は肩とヒジ痛の影響もあり公式戦7試合の防御率4.04とやや精彩を欠いたが、今春の県決勝では6回3分の1を1失点に抑える好投で復調をアピールした。

 「素材のよさでは県内随一」とスカウトも注目する松島良輝(富山工)は、140キロ近いストレートと多彩な変化球を武器に今後のさらなる飛躍が期待できる。本格派二枚看板を形成する松田匠とともに、昨秋はチームを59年ぶりの北信越大会出場に導いた。

 昨夏、防御率0.95で決勝進出に貢献した林陽太(高岡商)は、打者にかぶさってくるようなフォームからのタテの変化球が武器。この他、1年夏から主戦を担い、その年の秋に富山商の森田駿哉(法政大)と白熱の投手戦を演じた石黒雄大(小杉)、今春頭角を現してきた市谷和真(氷見)ら実力派右腕の投球にも要注目だ。

 今春の県準決勝で公式戦初完投勝利を挙げるなど著しい成長で春2年連続Vの立役者となった広原翔太(富山商)、球の出どころが見づらいフォームから多彩な変化球を織り交ぜる投球で台頭してきた高野紘樹(富山東)、小柄ながら緩急を駆使した小気味のいい投球で昨秋チームを42年ぶりの県大会優勝に導いた吉田凌太(新湊)、クレバーな投球で昨夏4強の原動力となった米田大悟(不二越工)らの技巧派左腕たちも虎視眈々と主役の座を狙う。次代の富山を背負う2年生の左右の両輪・安達美雲(魚津工)と天池理希(砺波工)からも目が離せない。


▲梶尾郁彰(富山第一)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●秋春とも3試合連続弾の大砲


 左の大砲として大きな注目を集めるのは漁大稀(魚津工)。昨秋の県大会で3試合連続本塁打をすべてバックスクリーン付近に打ち込みファンの度肝を抜くと、今春の県大会でも3試合連続弾を放ち、5月末時点で高校通算30本塁打をマークする。堂々たる体格から放たれる飛距離はケタ違いで、さらなる本塁打量産に期待が高まる。

 昨春の北信越大会で飯塚悟史(DeNA)から放った右中間への三塁打が印象深い伊勢大輝(富山国際大付)は、今春の県大会、拡張された県営富山球場の左翼に改修後初本塁打となる逆転弾を放った。この他、昨夏の甲子園3試合で打率5割を残した岩瀬大輝(富山商)、昨夏県大会で2本塁打を放った田越義史(高岡商)、今春センバツ北信越地区推薦16校中、百瀬雅也(松商学園)に次ぐ8盗塁を昨秋の公式戦で決めた佐々木拓海(富山第一)に山田翔己(八尾)、針山由比呂(氷見)、木村優介(高岡第一)、近江晃平(砺波工)ら巧・強打の内野手が多士済々。

 2年生ながら総合力で県ナンバーワン捕手の呼び声高い堀内卓哉(高岡商)、屈指のリードオフマン・石黒拓(高岡商)と江田修也(新湊)の両外野手、春3回戦敗退もスケールの大きさで強烈な印象を残した高岡の中軸コンビ・谷野雄士と山口翠月の打撃も必見だ。


▲漁大稀(魚津工)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●3強を中心に熾烈な戦いを展開


 3年連続となった春決勝を連覇した富山商に、富山第一、高岡商を加えた3校を中心にV争いが展開されそうだ。富山商は左腕・広原を筆頭にチーム全体が一冬越して急成長。富山第一はエース・梶尾、強打者・谷口丈治、松田拓らを軸に県内随一の総合力を誇る。昨夏準Vの高岡商も経験者を中心に戦力を充実させ雪辱に燃える。上位常連の新湊、砺波工もV圏内。経験豊富な好投手を擁する富山工や不二越工、氷見、滑川らの実力校に春4強の魚津工、富山東にも注目したい。

地区勢力ピラミッド

記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします
本誌情報
雑誌最新刊 野球太郎No.32 2019ドラフト直前大特集号 好評発売中
おすすめ特集
2019ドラフト指名選手一覧
2019ドラフト特集
野球太郎ストーリーズ
野球の楽しみ方が変わる!雑誌「野球太郎」の情報サイト
週刊野球太郎会員の方はコチラ
ドコモ・ソフトバンク
ご利用の方
KDDI・auスマートパス
ご利用の方