■森圭名(富山第一)
がっしりしたお尻まわりが特徴の右腕。140キロを超えるストレートと左打者の膝元に食い込むスライダーを主な武器としている。腕の振りに頼った投球フォームがやや気になるが、強気にストレートで押していくスタイルは将来性を感じさせる。タイプとしては東海大市原望洋・島孝明(ロッテ3位)に似ている。
今夏は主力投手としてチームの甲子園出場に貢献。自身も聖地のマウンドを経験した。新チーム移行後はエースとして北信越大会出場に導くも初戦敗退。試合のたびに大量失点と無失点を交互に繰り返すなど、安定感に欠ける部分を克服したい。
■池谷蒼大(静岡=写真)
左打者から大きく逃げるスライダーと140キロを超えるストレートが武器の左腕。新チームからエースの座につき、今秋の東海大会優勝の立役者となった。
1学年上の村木文哉が故障で不在のなか、春から急成長を遂げた。先の神宮大会では早稲田実と対戦。清宮幸太郎に対し、インサイドを攻め切れず、悔いの残る敗戦を経験した。左打者の体を起こすための制球力が当面の課題だ。
■渡辺啓五(いなべ総合学園=写真)
実際の球速以上のスピードを感じさせるストレートを持つ右腕。ゆったりとした左足の踏み込みと素早いボールのリリースが特徴の投球モーションで相手打者のタイミングをずらす。球速も140キロを超えており、タイミングをつかむのは難しい。
右打者の外角低めから逃げていくスライダーのキレも抜群。しかし制球に課題を残す。今春のセンバツ初戦では延長10回に暴投でサヨナラ負け。捕手の手前でワンバウンドしたスライダーがそのままバックネットまで転がっていった。苦い思い出を糧として、さらなるレベルアップを期待したい。
■寺西建(星稜=写真)
根上中から星稜高に進んだ立派な体格の左打者。あの松井秀喜氏(元巨人ほか)と多くの共通点を持つ「ゴジラ2世」。豪快なスイングで驚異的な飛距離を誇る。投手もこなすが、先のステージでは外野手として期待したい。
今夏に甲子園デビュー。2安打を放つも、先発登板で3失点を喫し、初戦敗退。不完全燃焼で聖地を去った。それでもリーチの長さを生かした打撃には、大きなスケールを感じさせた。地道な基礎練習で土台を作り、その上に持ち前のパワーを加えたい。