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バレンティンの本塁打記録の更新は今週がチャンス?その理由とは!

【週間詳報】2013プロ野球投打タイトル争奪戦―今、現場で何が起こっているのか?
【激闘を振り返る! 先週のタイトル争いをダイジェストで紹介!!】(9月3日〜9日)

3位・丸と坂本のマッチレースに(セ・リーグの「最多盗塁」)

 丸佳浩(広島)が2位の坂本勇人(巨人)に7個差をつけているセ・リーグの盗塁王争い。丸は先週1週間で1度走って失敗、2位の坂本は2度走り1度成功。差は1つ縮まりました。先週の丸は9回、坂本は5回と出塁頻度の差があり、それを考えると坂本が若干積極的に走っている印象を受けます。また昨年の盗塁王の大島洋平(中日)もここにきて3度チャレンジし2盗塁を上積み。7回とまずまず出塁できたこともあり仕掛けてきたようです。

 正田耕三(元広島)が残した1試合の最多記録「6」を考えれば、まだ行方はわかりませんが、残り20〜24試合で6個差は小さいとは言えません。2位以下の選手は今週ラッシュをかけ、2〜3はプラスしておかないと逆転は難しいかもしれません。

★セ・リーグの「最多盗塁」争い(〜8日)
1位 丸佳浩(広) 27(+0刺1)
2位 坂本勇人(巨)21(+1刺1)
3位 大和(神)※ 19(+0刺0)
4位 荒波翔(D) 17(+0刺0)
4位 大島洋平(中)17(+2刺1)
6位 菊池涼介(広)15(+0刺0)
※( )は9月2日以降に記録した盗塁と盗塁刺
※大和(神)はケガで今季絶望

2位・規定打席に達した中村晃が参戦!(パ・リーグの「最高出塁率」)

 今季は安打数、四球数、ともにレベルを上げてきたヘルマン(西武)が独走状態のこのタイトル。先週の火曜、3日の時点では、4割台はヘルマンだけだったのですが、4日に規定打席に達した中村晃(ソフトバンク)が.405で割って入ってきました。好調を維持する中村は1番として起用されており、大きなアクシデントがなければこのまま規定打席を満たすと思われます。

 とはいえ、中村がヘルマンと同程度にまで出塁率を上げるには、残り22試合で110打席程度が回ってくると見積もって、50回くらいの出塁が必要。出塁率にして.450くらいのペースでないと届きません。これは先週1週間、30打席で11出塁の中村には、ちょっと厳しい要求かもしれません。ヘルマンがどこまで落としてくるかにかかってきそうです。

★パ・リーグの「最高出塁率」争い(〜8日)
1位 ヘルマン(西) .422(↓.008)
2位 中村晃(ソ)  .406(↓.001)
3位 栗山巧(西)  .397(↑.002)
4位 長谷川勇也(ソ).395(↑.007)
5位 内川聖一(ソ) .388(↓.007)
6位 井口資仁(ロ) .386(±.000)
※( )内は9月2日時点の出塁率からの変動

1位・ライアン小川、意地の1勝で前進(セ・リーグの「勝率第1位投手賞」)

 今年よりセ・リーグでも表彰されることになった投手の勝率。最多勝争いが混戦となっているため、こちらもまだ見通しがたたない状態でした。ところが8日にハーラーダービーと勝率ともにトップの小川泰弘(ヤクルト)が約1カ月ぶりの勝利を挙げて13勝目。数字が伸ばせずセの投手タイトルを混戦にしていた本人が前進したことで、少し見通しがたってきました。なお、「勝率第1位投手賞」は「13勝以上」の最も勝率が高い投手に贈られるので、小川はこの勝利で最初の受賞資格を得たことになります。

 ただ、これを追っていた菅野智之(巨人)も同じ日に12勝目を挙げたため、まだまだわかりません。とにかく黒星がつくと勝率は一気に下がるので、いかに負けないかが重要。そうした意味では、首位を走る巨人の菅野は有利と言えます。また勝率上位者が同じ試合に登板することがあれば、勝星、黒星をつけ合うこともできるので注目試合になることでしょう。

■今後の登板結果と小川(ヤ)・菅野(巨)・前田健(広島)の勝率の推移



★セ・リーグの「勝率第1位投手賞」争い(〜8日)
1位 小川泰弘(ヤ)13勝4敗 .765(↑.015)
2位 菅野智之(巨)12勝4敗 .750(↑.017)
3位 杉内俊哉(巨)11勝4敗 .733(↑.019)
4位 前田健太(広)12勝5敗 .706(↑.018)
5位 内海哲也(巨)11勝5敗 .688(変動なし)
※( )内は9月2日時点の勝率からの変動

<その他タイトルがらみのニュース>
 金子千尋(オリックス)が4日に11勝目。投手では田中将大(楽天)があまりにも目立っていますが、金子は両リーグで唯一「10完投」を達成するなど沢村賞の選考基準をかなりクリアしています。「25試合以上の先発」「200イニング登板」「150奪三振」「防御率2.50以下」はほぼクリア。ただ「15勝以上」「勝率6割」がネックに。

 なお、田中のタイトル総なめを阻む可能性が残る奪三振王の座は金子が守っていましたが、6日の登板で田中が11奪三振を挙げて肉薄。9個差となり際どい状況です。


【見逃したら後悔必至! 今週の注目カードはこれだ!!】(9月10日〜16日)

3位・広島vs巨人(14〜16日/マツダ)

 盗塁数でトップの丸と2位の坂本の直接対決。現状6個差があるのでヒートアップするかは微妙だが、もし週の前半で坂本が差を詰めていれば盛り上がる可能性も。最多安打を狙う村田修一(巨人)は広島戦の打率はセの5球団では最も悪く相性は良くない。この3連戦でも安打を重ねられるかはタイトル獲得に影響するはず。投手タイトルが掛かっている菅野、杉内俊哉らの登板もあると予想される。

2位・ソフトバンクvs西武(10〜12日/ヤフオクドーム)

 出塁率トップを競う中村とヘルマンがともに1番で出場すると見られる。元気のないヘルマンに対し、中村が出塁を重ねれば差がぐっと縮まる可能性も。ヘルマンは4個差の2位でトップの陽岱鋼(日本ハム)を追う盗塁を増やすためにも出塁したいところ。長谷川勇也(ソフトバンク)は首位打者と最多安打を確実にするためにも大事な週。

1位・ヤクルトvs広島(10〜12日/神宮)

 タイトル争いとしては、もはや決定したも同然だがバレンティン(ヤクルト)の本塁打55本超えの期待がかかるカード。53本中32本を放っている神宮球場で、しかもセ・リーグ5球団では最多の12本塁打を記録している広島投手陣を迎えるという好条件。

 ただCS出場に向けてシリアスな状態の広島が、どこまでまともに勝負するかは不透明。なおバレンティンは打点で8差のブランコ(DeNA)をそろそろ捉え、三冠王にも近づきたいところ。

※来週の更新は18日(水)の午後となります。

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