2014ドラフト候補ランキング〜関東編・大学野球に注目だ!
関東の2014年ドラフト候補はどんなラインアップとなるのか? それぞれ年代別にランキングにしたものを以下に挙げていく。
◆高校生
?橋光成(たかはし・こうな)
――前橋育英高<群馬>
―投手・188センチ82キロ・右投右打
浅間大基(あさま・だいき)
――横浜高<神奈川>
―外野手・182センチ72キロ・右投左打
小島和哉(おじま・かずや)
――浦和学院高<埼玉>
―投手・175センチ73キロ・左投左打
4位:
田島大樹(佐野日大高<栃木>)
―投手・180センチ73キロ・左投左打
5位:
佐藤雄偉知(東海大相模高<神奈川>)
―投手・191センチ90キロ・右投右打
春夏全国制覇投手がともに下級生だった2013年。当然のことながら、センバツVの小島和哉(浦和学院高)、夏の選手権Vの?橋光成(前橋育英高)は、注目される候補となる。その中でも、?橋は長身でプロが好むタイプ。大きな故障などがない限り、上位指名の可能性は高いと読んで1位に据えた。
一方、小島は抜群の制球力やクレバーな投球術は高評価されているが、大学を経てから堂々1位指名を睨む可能性もあるため3位に。とはいえ、今夏の大会前にストレートの最速は143キロに達しており、今後さらに球速が増すようだとプロからの引きも強くなる。
一方、野手の筆頭という扱いで、俊足強打の浅間大基(横浜高)を2位に。右投げ左打ちの野手は飽和状態とはいえ、高校の時点でこれだけ三拍子揃った非の打ち所のない身体能力を魅せつけられたら獲得したくなる。高濱祐仁とともに、来年の秋までその動向は注目され続けるだろう。
次に、球速、球威という見方にシフトすると、今年の夏の甲子園で149キロの速球を投げた三輪昂平(日大三高)や、左のサイドに近いスリークオーターで最速145キロを投げる田島大樹(佐野日大高)の名が挙がる。ただ、三輪については、日大三高という直接プロには行かない傾向のチームであることを考慮して、ランクから除外。高校生左腕としては希少な常時140キロ前後を記録する田島を入れた。
そして、最後に体格のスペック的に素晴らしい佐藤雄偉知(東海大相模高)を5位に。191センチ90キロという恵まれた体躯からの最速146キロ大型右腕は、今後の成長次第で上位候補に躍り出る可能性アリだ。
◆大学生
山?福也(やまさき・さちや)
――日大三高→明治大
投手・187センチ86キロ・左投左打
有原航平(ありはら・こうへい)
――広陵高→早稲田大
投手・187センチ90キロ・右投右打
山?康晃(やまさき・やすあき)
――帝京高→亜細亜大
投手・177センチ72キロ・右投右打
4位:
石田健大(広島工高→法政大)
投手・179センチ80キロ・左投左打
5位:
糸原健斗(開星高→明治大)
三塁手、二塁手・175センチ73キロ・右投左打
6位:
江越大賀(長崎・海星高→駒澤大)
中堅手・181センチ81キロ・右投右打
7位:
島袋洋奨(興南高→中央大)
投手・173センチ71キロ・左投左打
大学生は左腕の山?福也(明治大)と有原航平(早稲田大)の東京六大勢を高評価。2人とも高校時代から注目され、プロも十分可能性があった中で大学進学を選び、腕を磨いてきた。特に山?福也については、元来持っていたまとまりの良さに加え、ストレートは力の乗った威力のあるものとなっており、今すぐプロで勝負させたい程である。
そして、3位の山?康晃(亜細亜大)は、この秋指名された先輩・九里亜蓮を彷彿させる上から投げ下ろすタイプの本格派右腕。4位の石田健大(法政大)は、下級生の頃からリーグ戦で活躍しており、右打者のアウトコースへ決まるストレートは威力がある。
5位の糸原は開星高時代のパンチ力あるサードから、明治大ではバットを短めに持ってセカンドもこなす内野手として活躍。ただ、決してこぢんまりまとまったわけではなく、従来持っているいいところはそのままにプレーの幅を広げつつある。
6位の江越は長崎・海星高時代から注目されており、右投右打で三拍子揃う選手としてドラフト指名の可能性は高い。
最後に7位に入れたのが、甲子園春夏連覇のトルネード左腕・島袋洋奨(中央大)。大学で順調に伸びているとは決して言えないが、激励の意味も込めてランキングに入れた。
◆社会人
正直、社会人は今の時点で名前を上げるのが、特に野手は大変難しい。そこで、昨年目立った中から投手を数人挙げるに留めたい。順位はこの時点であまり大きな意味を持たないのでご了承願いたい。
大城基志(おおしろ・もとし)
―宜野座高→名桜大→JX‐ENEOS
鹿沼圭佑(かぬま・けいすけ)
―桐生第一高→東洋大→JFE東日本
高木伴(たかぎ・ばん)
―市川口高→東京農業大→NTT東日本
4位:
福島由登
―大阪桐蔭高→青山学院大→Honda
1位の大城は今秋のドラフトで「3度目の正直」として臨んだ指名も残念ながら無かった。もう、このまま社会人で末永く…という流れだが、最近のドラフトの傾向としては、年齢が高くなってもプロを強く志望する選手については下位で指名するという荒業がある。都市対抗2年連続橋戸賞受賞投手にそんな失礼なことをすることはさすがにしないだろうと見つつも、「どこかがやってしまうのでは?」という予感もしており、1位に。2位の鹿沼についても、昨年、今年と指名の可能性がありながら見送られた一人だ。
また、解禁組ではNTT東日本の高木伴に注目しランキングに入れた。市川口高時代からエンジンの大きな右腕として注目されており、小気味よくどんどん投げ込むタイプ。4位の福島は、大阪桐蔭高→青山学院大と主力で投げ続けたエリートで、若干のスペック不足でプロ入りがならなかった印象が強い。社会人でいよいよもって願いが成就するか。
ライタープロフィール
キビタキビオ…1971年生まれ、東京都出身。野球のあらゆる数値を測りまくる「炎のストップウオッチャー」として活動中。元『野球小増』編集部員で取材経験も豊富。8月には『ザ・データマン〜スポーツの真実は数字にあり〜』(NHK-BS)に出演するなど、活躍の場を広げている。
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