センバツは最高潮! 今大会を盛り上げたプロ注目選手は誰だ?
いよいよ大詰めを迎えた第88回選抜高校野球大会。本日3月29日の休養日を挟み、30日には準決勝、31日には決勝が行われる予定だ。
「春は投手力」という格言の通り、好投手を擁するチームが勝ち上がってきた印象のある今大会。すでに敗れたチームも含め、今大会を盛り上げた好投手たちを振り返りたい。
同時に彼らは、今秋のドラフト候補として注目を集めるはず。夏の甲子園まで駆け上がることができるか、そのあたりも含めて、覚えておいて損はないだろう。
開幕戦で完封勝利!今後の伸びしろに注目
村上頌樹(むらかみ・しょうき)
奈良・智辯学園・3年
投手/173センチ/75キロ/右投左打
開幕戦では福井工大福井を完封。2回戦の鹿児島実戦は1失点完投。28日の滋賀学園戦は、立ち上がりからエンジン全開。初回の2者連続三振を含め、3塁を踏ませない2安打完封勝利をマークするなど、準々決勝まで自責点1。チームを1977年以来、39年ぶりにベスト4へと導いた。
身長173センチと比較的小柄だが、真っすぐで空振りを奪うことができ、制球力もある。今後の伸びしろに期待したい。
プロ注目度:B
将来性数値
総合:B 体のキレ:B+
頭脳:B+伸びしろ:B+
優勝候補の重圧に敗れた?MAX150キロ左腕の今後に期待
高山優希(たかやま・ゆうき)
大阪・大阪桐蔭・3年
投手/180センチ/70キロ/左投左打
最速150キロ左腕は、優勝候補の重圧に負けたか。26日の木更津総合戦では1点リードの3回に4連打を浴びるなど4失点。以降は持ち直しただけに、注目左腕の春は、1イニングに泣いた格好となった。
優勝候補が2回戦で姿を消した今春のセンバツ。コンスタントに自慢の速球を投げられるようになり、制球が安定してくれば、プロの世界でも通用する。
プロ注目度:B
将来性数値
総合:B 体のキレ:B
頭脳:B 伸びしろ:B+
自己最速144キロで完封も!潜在能力はナンバーワン
山崎颯一郎(やまざき・そういちろう)
福井・敦賀気比・3年
投手/188センチ/85キロ/右投右打
今大会1回戦の青森山田戦では、自己ベストタイとなる144キロの速球を披露。スカウト陣からは大化けする可能性を秘めていると評価を受けた。
しかし、27日の海星戦では9回を完投するも、2失点で敗退。史上3校目の春連覇はならなかった。6回以降は走者を許さず、自己最多の144キロも3球記録したが、まだまだ精神面も含めた安定感が必要か。
プロ注目度:B+
将来性数値
総合:B+体のキレ:C
頭脳:B 伸びしろ:A
今大会で大注目!強烈な存在感を残した怪腕
?田萌生(たかた・ほうせい)
岡山・創志学園
投手/178センチ/68キロ/右投右打
中国地区きっての怪腕は、見事な甲子園デビューを果たした。初戦の東海大甲府戦は7安打1失点、6奪三振で完投。春夏通じて、チームに甲子園初白星をもたらした。
「松坂2世」の名で知れ渡った今大会。しかし27日の高松商戦では3回に突如崩れ、一挙5失点。8回には149キロの速球をマークするも、夏に向けて課題が見えた大会となった。是非とも夏には再び、甲子園で見てみたい投手だ。
プロ注目度:B+
将来性数値
総合:B 体のキレ:B
頭脳:B 伸びしろ:B
投げて打って大活躍!プロ「二刀流」実現なるか?
藤嶋健人(ふじしま・けんと)
愛知・東邦・3年
投手/176センチ/80kキロ/右投右打
初戦の関東一戦では圧倒的な存在感をみせた。8回2/3を1安打無失点、11奪三振の快投でスカウト陣の評価はうなぎ登り。打っても初回の2死三塁から先制タイムリーと、敗れた2回戦も含めて8打数3安打1打点、打率.375で甲子園を去った。
負け投手となった明石商戦は、得意の真っ直ぐを狙われ、カウントを悪くしたところを痛打された。投球の幅を広げることが、夏に向けての課題だろう。
プロ注目度:B+
将来性数値
総合:C+体のキレ:C+
頭脳:B+伸びしろ:C+
この5投手以外にも、関東勢の最後の砦として立派に戦った早川隆久(木更津総合)や、前述の藤嶋に投げ勝った吉?壮(明石商)、21世紀枠校ながら存在感をみせた園田涼輔(長田)ら、記憶に残る好投手が登場したセンバツ大会。
彼らのなかで「◎◎世代」と呼ばれるような投手が現れるのか。その名にふさわしい投手は誰か。センバツが終わった後も、引き続き好投手たちを追いかけたい。
*この記事の文章及びプロ注目度や将来性数値などは、『野球太郎No.018 プロ野球選手名鑑+ドラフト候補名鑑2016』より抜粋して掲載しています。
構成=野球太郎編集部
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