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甲子園・第9日〜第11日のみどころ、注目ポイントはここだ!

■第9日:8月19日(火)予定
第1試合:山形中央(山形)vs東海大四(南北海道)

 山形大会決勝では5点を奪い逆転勝ち、甲子園の初戦も4点をとって逆転、と9回に強い山形中央と、優勝候補と呼ばれた九州国際大付を破った東海大四の戦い。好投手を擁するチーム同士の戦いなので、ロースコアの展開が予想される。ミスが命取りになる可能性が高い。

 山形中央は、初戦は8失点だったものの、石川直也と佐藤僚亮の2人は奪三振の多い好投手。合わせて11個だった四死球を減らして、失点を防いでいきたい。

 強打の九州国際大付を1失点に抑えた東海大四の西嶋亮太は、球速50キロ前後といわれる超スローボールが話題になったが、キレあるストレートと変化球のコンビネーション、それらを完璧に操るコントロールを忘れてはならない。

第2試合:聖光学院(福島)vs佐久長聖(長野)

  隣県の東海大甲府を3−1で破った佐久長聖。5番・竹内広成の本塁打などの活躍もあったが、両角優と寺沢星耶の両投手の好投が最大の勝因だ。先発した左の寺沢星耶は無四球で試合を作り、右の両角優は3回5奪三振でねじ伏せた。

 8年連続出場の聖光学院は、神戸国際大付を2−1で破り、5年連続初戦突破。スタメンを奪われた背番号6の石垣光浩が途中出場からの決勝タイムリーを放ったり、無失策だった守備の安定感や、四死球を9つ選んだ選球眼など、大物ドラフト候補選手はいないが、高いチーム力で勝負する。

第3試合:明徳義塾(高知)vs大阪桐蔭(大阪)

 岡本和真を擁する智辯学園打線を抑え、夏の甲子園は出場16回すべてで初戦突破という記録を成し遂げた明徳義塾。投手・岸潤一郎が無四球完投、チームとしても守っては無失策で、打っては16安打、10得点と好調な出来だった。特に、「代打屋」田中秀政の勝負を決める3ラン本塁打はお見事! 馬淵史郎監督の采配もはまった。

 対する大阪桐蔭は開星に4点先制されるもジリジリと追い上げ、逆転勝利で勝ち上がってきた。チーム全体で4安打3打点、しかし7得点と、なかなか見られない勝ち方だったが、随所に「大阪桐蔭らしさ」は感じられた。森晋之介の強肩ぶりや、峯本匠の走攻守すべてにおける質の高いプレーに、この試合も注目したい。

 完成度の高い両チーム、そして、明徳義塾・馬淵監督と大阪桐蔭・西谷浩一監督の攻防も見逃せない。



■第10日:8月20日(水)予定
第1試合:八戸学院光星(青森)vs星稜(石川)

 八戸学院光星の初戦。序盤は打ちあぐねていたものの、8回に4安打を集中して4得点をあげ、逆転勝利。無安打だった1番の北条裕之と4番の深江大晟に当たりが出れば、つながる打線の本領が発揮されるだろう。

 歴史的大逆転勝利で甲子園切符を掴んだ星稜は、エース・岩下大輝が好調だ。試合を重ねるたびに内容がよくなってきた。八戸学院光星打線が息を吹き返す前に、岩下が抑えたい。また、2回戦で打順を上げた佐竹海音やスタメンに抜擢された今村春輝が、ともに2安打の活躍をするなど、林和成監督の采配も当たった。

第2試合:沖縄尚学(沖縄)vs二松学舎大付(東東京)

 4年連続出場で過去3年は2勝以上挙げている作新学院を破った沖縄尚学。勝利の立役者はなんといっても山城大智だ。巧打者が揃う作新学院打線から14奪三振、被安打3、そして無四球という内容は文句なしだ。攻撃は西平大樹の一発はあったが、3点目のフィルダースチョイスを誘うような機動力を生かしていきたい。

 二松学舎大付は、東東京大会で不調だった秦匠太郎に本塁打が出て、7番を打つ1年生捕手の今村大輝が3安打と打線につながりが出て7−5で勝利。上り調子の打線が山城を打ち崩せるか? 守っては、5回途中から登板し、海星の勢いを止めた大江竜聖が光った。

第3試合:三重(三重)vs城北(熊本)

 初戦は雨という悪いコンディションの中、強打の東海大望洋打線を3点に抑えた城北投手陣。安武勇輝は3回3失点だったが、大西兼人、諸富将士は無失点で切り抜けた。足元が気にならないコンディションだったら、どのような投球をするのだろうか? 打線は野手全員に安打が出て、バントを5つ成功させるなど、きっちりした野球が印象的だった。

 三重県勢で、久しぶりに甲子園で勝った三重が、2回戦・大垣日大との東海対決も制した。初戦の広陵戦は9回裏2死から追いつきサヨナラ勝ち。2戦目の大垣日大戦は2点差で逃げ切るなど、接戦でも慌てることなくプレーをしている。打つべき選手が打ち、投手が抑える、いい流れで野球ができている。昨秋、今春の東海大会優勝チームの実力は本物だ。

第4試合:盛岡大付(岩手)vs敦賀気比(福井)

 1点差で優勝候補・東海大相模を振りきった盛岡大付。東海大相模投手陣に15三振を喫するも、6回に四死球を絡ませて3得点を奪った。投げては、松本裕樹がぬかるむマウンドを考えて、変化球を中心に丁寧な投球で、東海大相模打線にアグレッシブさを発揮させなかった。

 2戦連続で2ケタ得点の敦賀気比。誰がキーマン、ということではなく、誰もが活躍しており、キーマンを絞るのが難しい。強いて言えば、バッテリーの平沼翔太、岡田耕太を打撃で調子に乗せないようにしたい。2年生エースの平沼は、完封、1失点完投と甲子園でも好投を続けている。福井大会をほぼ1人で乗り切ったことから、おそらく平沼がマウンドに立ち続けることになるだろう。どこまでスタミナが持つか。

▲平沼翔太(敦賀気比)

■第11日:8月21日(木)予定
第1試合:富山商(富山)vs日本文理(新潟)

 富山商の森田駿哉は完封、1失点完投で勝ち上がってきた。ストレート、変化球のキレ、コントロールともに抜群の出来で、今大会、一番評価を上げた投手と言える。左打者に強く、日大鶴ヶ丘戦では無安打、関西戦でも主軸の左打者を完璧に抑えた。対戦相手は、左打者は打てないものと考え、「右打者がいかに打つか」がポイントになってくる。守備陣も安定しているので、崩すのは容易ではない。

 日本文理もエース・飯塚悟史がその実力に違わない活躍で勝ち上がってきた。大崩れしない投球は富山商相手でも十分計算できるだろう。左腕の森田に対して右打者が多い日本文理打線は、下位を打つ選手でも力強いスイングができ、森田のストレートにも力負けしないはずだ。

 好ゲームが期待できる北信越校同士の対戦は、すでに今春の北信越大会決勝で実現している。この試合では富山商・森田、日本文理・飯塚ともに先発ではなかったが、リリーフした森田が逆転され、飯塚が2回無安打で試合を締め日本文理が優勝を果たした。甲子園ではどんな戦いになるだろうか?

第2試合:八頭(鳥取)vs?

 八頭は角館に11安打を打たれながらも1失点で切り抜けた。鎌谷康平の粘りの投球もよかったが、守備陣も慌てることなくプレーを続けられたのも光った。攻撃はチャンスで一本が出て、効果的に追加点を重ねられたのが大きい。

第3試合:?vs近江(滋賀)

 徳島大会のチーム打率.449の鳴門を完封した近江の2年生エース・小川良憲。9安打されたが、要所を締めた。攻めては、12安打に7四死球を奪うなど、しっかりとボールを選び、5盗塁と足でかき回して、鳴門の1年生トリオ投手陣を翻弄した。

第4試合:健大高崎(群馬)vs?

 昨夏の甲子園優勝校・前橋育英と、今春のセンバツベスト8・桐生第一を破り、群雄割拠の群馬大会を制した健大高崎。甲子園でも、その実力をいかんなく発揮し、春夏連続出場の岩国を5−3で振り切ると、利府戦では1試合11盗塁とかき回し、4番・長島僚平が2安打3打点、5番・柘植世那が4安打5打点と理想的な試合運びをした。2試合で無失策の守備、安定感ある投手リレーも光る。

※?には第9日の勝利チームのいずれかが入る

■第12日:8月22日(金)予定
準々決勝4試合

■第13日:8月24日(日)予定
準決勝2試合

■第14日:8月25日(月)予定
決勝1試合

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