西武の重厚打線を支える一員・森友哉がついに帰ってきた。今年は3月5日のWBC強化試合・キューバ戦で左ヒジに死球を受けて骨折。以降、回復が遅れ、気がつけば行方不明状態だったが、8月15日の楽天戦でついに1軍復帰。いきなり3打点を挙げ、翌16日には本塁打と復活をアピールした。
今季も夏男ぶりを発揮しているのが「おかわり君2世」こと山川穂高。昨季も夏から秋にかけて本来のパワフルさを見せつけたが、今年も同じような軌跡。メヒアが打撃不振に陥り、2軍調整中(その後、17日に1軍登録された)だが、その穴を埋めてあまりあるほどの大活躍中。8月に入ってからは打率.438、5本塁打、19打点と獅子奮迅の打棒。あとはCSなどの緊迫する場面でいつも通りのバッティングができるかがカギだ。
西武打線の完成に必要だったのがこの男。今季の金子侑司はオープン戦で左スネを痛め、1軍復帰が5月末になったが、これがファンにとっては幸いで夏場に猛チャージ。打率.316、出塁率.388で打順を9番から1番に上げた。メヒアが不在、中村剛也の打率が上がらぬなか、金子侑が好調で1番・金子侑、2番・源田壮亮、3番・秋山翔吾の上位打線形成が可能となった。
下位打線を打つ炭谷銀仁朗の打撃開眼も見逃せない。打率.265と平凡な数字に見えるが、炭谷のこれまでのキャリアハイは打率.220。どちらかといえば守備偏重型捕手だったが、今季はなかなかしぶとい。特に6、7月は打率.340と打ちまくった。恐怖の8、9番打者になりつつある。
(成績は8月16日現在)
文=落合初春(おちあい・もとはる)