■山岡泰輔(オリックス)
開幕ローテ内定をつかんだのは山岡泰輔(オリックス)。3月20日の広島戦では8回途中2失点の好投を見せ、福良淳一監督も大絶賛。日程と先発ローテの都合から4月13日、京セラドーム・ロッテ戦でのデビューが予想されている。
やや登板間隔が空くため、 2軍戦での調整があるだろうが、そこで大崩れしなければ合格。1軍に最も近いルーキーだ。
■佐々木千隼(ロッテ)
オープン戦で4試合(15回1/3)を投げ、防御率0.59の好成績を収めている佐々木千隼(ロッテ)も当確ラインに乗った。左打者への対応など課題も残っているが、粘り強いピッチングで数字を残した。
例年のロッテなら、この数字を持って開幕ローテ入りは確実なのだが、今年はオープン戦から投手陣が絶好調。昨年までの守護神・西野勇士の先発転向もあって、想定以上に先発の枚数が揃っている。
そこで、佐々木をどう使っていくのか、伊東勤監督も悩ましいところ。……だったが、オープン戦を全日程消化すると、「(佐々木の開幕ローテーション入りを)予定しています。1年間ローテーションを守ってほしい。期待はしています」と伊東監督が明言。4月6日の日本ハム戦でプロデビュー&本拠地デビューを迎えそうだ。
■加藤拓也(広島)/?口遥大(DeNA)
加藤拓也(広島)、?口遥大(DeNA)はそれぞれ先発6枚目を争う。しかし、両者ともに直近のオープン戦では制球難に苦しんでおり、開幕ローテ入りは「最終週+2軍戦」の結果を見ての判断になりそう。あとは首脳陣の方針次第だ。
惜しくも開幕1軍を逃すことが確実になっているのは以下の面々だ。
■吉川尚輝(巨人)
吉川尚輝(巨人)は入団早々、右肩の違和感で3軍キャンプスタート。2軍戦には出場できるようになったが、まだ様子見が続くだろう。
■大山悠輔(阪神)
大山悠輔(阪神)はオープン戦で打率.333(15打数5安打)を記録し、1軍に食らいついていたが首脳陣が“育成”の決断を下した。しかし、ウエスタン・リーグ開幕後、5試合で打率.353(17打数6安打)のスタートを見せており、ドラ1らしい非凡な能力を示しはじめている。1軍昇格は早そうだ。
■田中正義(ソフトバンク)
注目のゴールデンルーキー・田中正義(ソフトバンク)はキャンプ終盤から疲労で調子が上がらず。体力強化の指令を受けて2軍スタートが決まった。
■藤平尚真(楽天)
高卒ルーキーでは藤平尚真(楽天)の評判が上々。3月20日のイースタン・リーグ開幕戦では開幕投手を任され、3回無失点6奪三振の快投を見せた。2軍での体作りが今季のテーマだが、大卒ルーキーと比べても遜色ない出来映え。チームの状況次第では夏頃には1軍で出番が回ってくるかもしれない。
■堀瑞輝(日本ハム)
堀瑞輝(日本ハム)は大きな注目を集めることなく、キャンプ、オープン戦を過ごした。これからの活躍に期待。
■今井達也(西武)/寺島成輝(ヤクルト)/柳裕也(中日)
上記の3選手は故障で調整中。特に想定外だったのは、即戦力投手の呼び声高かった柳裕也(中日)。3月2日のオープン戦で1回を投げ終わったところで緊急登板すると、容態不明のまま2軍落ち。右ヒジ周辺の炎症と発表された。キャンプ明けから投球内容にも疲れが見えており、心配されていたものの、意外に早くキャッチボールを再開し、3月19日には1度ブルペンに入った。そこまで重症ではないようだが、焦らず復帰を目指してほしい。
文=落合初春(おちあい・もとはる)