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第10回 WBCいよいよ待ったなし! 大丈夫か? 侍JAPAN!

  野球の旬な話題に踏み込んで紹介する「クローズアップ得点圏内」のコーナー。今週はこの話題しかありません。そうです、WBC日本代表(“侍JAPAN”)の動向について取り上げないわけにはいかないでしょう。17日の広島との強化試合から悲喜こもごもの代表メンバー決定、そして昨日まで行われていた壮行試合は貧打あり、打線爆発ありの試合展開で、ファンも期待半分、不安半分といったところでしょうか。今回の「クロ圏」は開幕まであとわずか、WBC日本代表のこの一週間の動きについて日記風にまとめてみました。さらに天気予報のように「〇〇侍」というひと言でその日の状態を表していますので、皆さんの感想と比較してご覧ください!

■2月17日(日) 【不安侍】
 広島カープとの強化試合でいいところなく0-7で完敗。先発の田中(楽天)は2回2失点と不安を残し、広島の先発として登板した前田健太は明らかにフォームに躍動感がなく、直球も130キロ前後止まり。また野手陣は3安打しか打てず、4回以降は若手投手陣に無安打に抑え込まれた。ふがいない打線に山本浩二監督は「次は許さん!」とコメント。大丈夫か? “侍JAPAN”…。

■2月18日(月) 【反省侍】
 西武との強化試合が雨で中止になり、最終登録メンバー28人の決定が20日に延期になる。全体練習終了後、野手陣は昨日の敗戦をうけて居残り練習に続々と参加。投手陣も昨年11月のキューバ戦に出場した村中(ヤクルト)や山口(DeNA)、これまで招集のない平野佳(オリックス)らが追加招集される可能性が出てきた。

■2月19日(火) 【休日侍】
 この日は予定通り休日。各スポーツ紙ともに代表選考についての予想がヒートアップ。投手陣では右肩不安が伝えられる浅尾、WBC球に不慣れな山井(ともに中日)や、野手陣では総合的に一歩劣る本多(ソフトバンク)、左ヒジ痛が懸念される大島(中日)らがメンバーから外れるのでは、との予想が目立った。結果はどうなるか分からないが「落選」ではなく、あくまでもチーム構成上での「選択」なだけなので、外れた選手は決して下を向くことなく、胸を張って各チームに戻って欲しい。

■2月20日(水) 【焼肉侍】
 6イニング制の紅白戦を行い、その後にスタッフ会議。33人の代表候補から28人の代表が正式に決定した。投手では浅尾、山井、野手では村田(巨人)、大島、聖澤(楽天)の落選が決まった。山本監督は「今日の今日まで悩んだ。外れたメンバーも同じ侍の一員。つらい選択だった」とコメント。夜には33人の代表候補選手全員とスタッフで宮崎市内の焼き肉店で決起集会を行ったとのこと。各チームでの決起集会でも焼き肉店は利用されるが、チームの垣根を越えても決起集会はやはり焼き肉店なのか。プロ野球選手にとって「焼き肉」は偉大だ。

■2月21日(木) 【打ち上げ侍】
 宮崎代表合宿を打ち上げ。全体練習終了後にマウンド付近で主将・阿部(巨人)を中心に輪を作って一本締め。「とにかく、昨日の(メンバーから外れた)5人のことは絶対に忘れず、全員で闘っていきましょう」とコメント。右肩を不安視されていた前田健が合宿最終日にして初のブルペン入りし、41球を投げた。24日の豪州との壮行試合で登板し、右肩に問題がなければ本戦2戦目の中国戦での先発が予想されている。

■2月22日(金) 【工事侍】
 京セラドームで公式練習。いよいよ明日からオーストラリアとの壮行試合2連戦がスタート。ここまで結果が出ていない「長野(巨人)と中田(日本ハム)が打撃フォーム改造」というニュースが。山本浩二監督とフォーム改造をかけて「工事ジャパン」という見出しも見かけたが、マスコミも含めて、大丈夫なのか我が“侍JAPAN”は…と不安は募るばかりだ。

■2月23日(土) 【逆転侍】
 先発・田中はWBC球に慣れていない様子。抜けたスライダーが押し出し死球になるなど、初回だけで3四死球、25球も投げた。格下とみられる対戦相手との短期決戦で一番注意したいのは「先制点を取られる」ことだが、先日の広島戦に続いて不安定な投球が続く。打線の方も4回まで無安打に抑え込まれ、ファンのフラストレーションは堪るばかり…。最終的には8回裏に相川(ヤクルト)の3ランで逆転勝ちを収めたが、本大会でも「打てない」「(采配は)何も出来ない」ケースは想定できるだろう。明るい材料としては好投の続く杉内(巨人)、能見(阪神)のキレキレな投球。こちらは格の違いを見せつけている。

■2月24日(日) 【爆発侍】
 前日の貧打をうけ、この日は大幅な打線変更を行った。こういう思い切った「切り替え」は本戦に入ったら必要になってくるので、この点は首脳陣を素直に評価したい。試合の方は先発候補の前田健や澤村(巨人)らはピリッとしなかったが、打線の方は「繋ぐ」ことを意識した打撃で初回から点を取り、試合を優位に進めた。相手の戦意喪失もあっただろうが、終盤は攝津や森福(ともにソフトバンク)、今村(広島)、山口(巨人)は安心して見ていられた。この調子で本戦を迎えてほしい。

■本番までの日程を再確認
 さて、初戦のブラジル戦まであと一週間をきったわけだが、ここで日本代表「侍JAPAN」の今後のスケジュールを確認しておこう。2月26日(火)には京セラドームで阪神戦、翌28日(木)には本戦で使用するヤフオクドームで巨人戦との強化試合が予定されている。その後はいよいよ、3月2日(土)にブラジル戦から本戦がスタート。「クローズアップ得点圏内」では引き続き、WBC情報を中心にお送りしていく予定ですのでお楽しみに!

今週から「侍JAPAN×2013WBC完全攻略法」というWBC特集の新連載がはじまりました。こちらと合わせてWBCを楽しんでください!

■プロフィール
文=鈴木雷人(すずき・らいと)/会社勤めの傍ら、大好きな野球を中心とした雑食系物書きとして活動中。自他共に認める「太鼓持ちライター」であり、千葉ロッテファンでもある。Twitterは@suzukiwrite

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