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ヒーローは最後にやってくる!? 頑張れ“ラスト侍”田中広輔! WBC・過去の秘密兵器を振り返る


 1月29日、2017WBCに挑む侍ジャパン最後の1人が田中広輔(広島)に内定した。

 昨シーズン、主にトップバッターを担い全試合に出場、打率.265、13本塁打、39打点、28盗塁を記録した田中。内野のバックアップとして「秘密兵器」的な活躍が期待されている。

 これまでのWBCではファンに「オッ」と言わせる野手の選出が多々あった。

 今回は歴代のWBC日本代表秘密兵器を振り返ってみよう。

(球団名はWBC出場時の在籍チーム)

2006WBC:里崎智也がベストナインに!


■里崎智也(ロッテ)
【WBC成績】
8試合:打率.409(22打数9安打)/1本塁打/5打点/0盗塁

【前年成績】
94試合:打率.303(297打数90安打)/10本塁打/52打点/1盗塁

 第1回WBCで大きく名を上げた秘密兵器といえば里崎智也で間違いないだろう。前年、日本シリーズでは阪神を4戦合計スコア33対4で下し(4勝無敗)、日本一を達成していたものの、チームでは橋本将と併用だった。

 しかし、WBCでは谷繁元信、相川亮二との正捕手争いを制した上に打率4割超の大活躍。捕手ベストナインに選出された。


2009WBC:亀井義行がサプライズ選出から帰国後にブレイク


■亀井義行(現登録名:亀井善行/巨人)
【WBC成績】
3試合:打率1.000(1打数1安打)/0本塁打/0打点/1盗塁

【前年成績】
96試合:打率.268(276打数74安打)/5本塁打/23打点/7盗塁

 衝撃的選出といえば、亀井義行も印象深い。原辰徳監督、高代延博コーチに外野守備を高く評価され、まさかの代表入り。要所で仕事をこなした。

 宿敵・韓国戦では打席に立ち、きれいなライト前ヒット。一部G党からは「大会首位打者だ!」との声も挙がったが、その直後にあっさり盗塁死したことも忘れないでおきたい……。

 「謎の選出」「原監督の寵愛」という口さがない声もあったが帰国後、亀井は大ブレイク。この年、25本塁打を放った。

2013WBC:守備の人・井端弘和が打撃でも覚醒


■井端弘和(中日)
【WBC成績】
6試合:打率.556(18打数10安打)/0本塁打/4打点/0盗塁

【前年成績】
140試合:打率.284(489-139)/2本塁打/35打点/4盗塁

 2013年のWBCで思わぬ大活躍を果たしたのは井端弘和。当時の侍ジャパンは二遊間を鳥谷敬、松井稼頭央、坂本勇人で回す計画で、井端は内野バックアッパーの予定だった。

 しかし、しぶとい打撃が要所で生きてついに指名打者や二塁でスタメン出場。2次ラウンドの台湾戦では9回二死から起死回生の同点打を放つなど、守備の人が打撃でも覚醒。指名打者部門で大会ベストナインを受賞した。

 アッと驚くラッキーボーイが出現するWBC。ラスト侍・田中広輔は秘密兵器になれるのか? 奮闘に期待したい。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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