7月9日〜23日(わかさスタジアム京都ほか)
制するは絶対的エースか豊富な投手陣か
龍谷大平安と京都翔英、2強の激突必至
●「バブー」が大人になる!
センバツ4試合をひとりで投げた市岡奏馬(龍谷大平安)。大会前から左手中指のマメに悩まされたが、根性で投げ切った。最速143キロの左腕に、原田英彦監督は「バブー」というニックネームを授けた。赤ちゃんと呼ばれた昨年のエース・高橋奎二(ヤクルト)より未熟という意味だが、指揮官は主将の任務を与えて成長を促している。打撃センスもあり、センバツでは17打数8安打と活躍。この市岡が下位打線にいると、相手チームにとって脅威が増す。
瀧野雅太(京都翔英)は春の府大会で龍谷大平安を破る原動力になった。キレのある直球とスライダーをテンポよく投げ込む投球スタイルで、大学へ行って即戦力になれそうな右腕だ。他にも京都翔英は球威のある左腕・高向遼平や、制球力に優れる2年生・内橋拓也など豊富な投手陣が控える。
築山雄介(塔南)は、捕手や三塁手を務めた後、昨秋から本格的に投手に転向した。地肩が強く、140キロを超える直球に魅力を感じる。プロのスカウトもマークしはじめた逸材だ。同じ塔南では188センチの恵まれた体格を誇る右腕・西原大智も注目を集める。春は調子を落として投げられなかった分、夏の復活が期待される。
左投手では河邉康平(宮津)。昨夏の京都大会1回戦では7回までノーヒットピッチング。秋も龍谷大平安相手に6回まで好投した。終盤を乗り切れる体力と技術を身につければ、将来楽しみな投手になる素質は十分備わっている。波多野俊樹(日星)も北部屈指の左腕。1年時からの経験は十分で、コントロールがよいのが長所だ。
上野晃徳(乙訓)は昨夏ベスト4へと導いた右腕で、最速141キロの直球に将来性を感じる。秋春と登板がなく、チームは夏のシード権を逃した。とはいえ、シード校が早い段階で対戦したくない投手のひとりだ。