【2018年夏の甲子園 東兵庫みどころ】公立校に好素材!2年・田邊も素質高い 進化が止まらない小園が今夏も躍動する
投手編〜成長著しい好投手たち
春季県大会で14年ぶりの決勝進出を果たした滝川二。
躍進の立役者として評価を上げたのは、成長著しい2年生左腕・田邊大登だ。
春季県大会では4試合、21回3分の2を投げ、1失点。
抜群の安定感を誇った。
体のタテ回転を活用したオーバースローから繰り出されるフォーシームは130キロ台ながら球質抜群。
テンポのよさ、走者を背負ってからの粘り強さは「勝てる投手」としての資質を感じさせる。
小森陵司(市尼崎)は長身を生かした角度のある球筋が光る、伸びしろたっぷりの好右腕。
昨秋に比べ、制球力、変化球の精度ともに大幅に向上し、今春は背番号10ながら先発に定着。
3位決定戦で好投した竹中哲平とともに二枚看板を形成し、チームの近畿大会出場の原動力となった。
県内屈指の進学校を春季県大会ベスト16に導いた若林秀真(市西宮)。
長いリーチを生かした、上から叩くような力強いフォームから生まれる140キロ超えのストレートと切れ味鋭いスライダーが光る逸材右腕。
パンチ力ある打撃にも定評がある。
最速144キロを誇る橋本達弥(長田)も進学校に在籍する快速右腕。
その他では、ゲームメーク力の高い好左腕・渡邊友哉(報徳)、ケレン味のない投球でチームを春季県大会8強入りに導いた船引駿平(星陵)、総合力の高い須磨翔風のダブル左腕・菅井大暉、岡坂拓朗らの名が挙がる。
野手編〜逸材遊撃手はさらに進化中
東兵庫の野手筆頭株は、高次元の三拍子を備えた遊撃手・小園海斗(報徳学園)だ。
オフ期間に6キロの増量に成功し、最大の課題であったパワー面も大幅に向上。
三遊間の打球に対し、逆シングル捕球を選択する機会も増え、アウトを奪う力はさらに増した。
生来の突出した野球センスの上であぐらをかかない姿勢が停滞知らずの進化を呼び込んでいるといえよう。
谷口嘉紀(神戸国際大付)は広角にスタンドイン可能な長打力が魅力の外野手。
昨夏の甲子園大会では大会史上32人目となる2打席連続アーチを記録。
遠投110メートルの強肩も光る。
荒川亮太(須磨翔風)は182センチ85キロの恵まれた体躯を誇る強肩強打の大型捕手。
肩の強さに頼らない、クイックかつ正確なスローイングで高い盗塁阻止率を叩き出す。
高いキャッチング技術と状況判断力が光る佐藤海都(市尼崎)、春季県大会決勝でレフトポール際に弾丸ライナーの本塁打を叩き込んだ江端宙斗(滝川二)も高いポテンシャルを誇る司令塔だ。
■スピードが光る逸材たち
東兵庫はスピードでスタンドを盛り上げる俊足巧打の野手が集う。
50メートル6秒0の核弾頭・高島大輝(滝川二)は広角に強いライナーを放てるセンス溢れる外野手。
タイミングの取り方が上手く、対応力も抜群だ。
50メートルを5秒台で駆け抜ける前田武斗(神港学園)、前本亜良志(神戸弘陵)は?松渡(現中日)の高校時代を彷彿させる「超俊足」の持ち主。
型にはまらない、柔軟なフィールディングが光る石川翔(神戸国際大付)、松田隼斗(市尼崎)も球場で観たくなる好素材だ。
大会展望〜公立勢にもチャンス大の激戦区
阪神、神戸地区の72校で覇権が争われる東兵庫。
今春の県大会準∨の滝川二、秋春4強入りの市尼崎、昨夏の兵庫を制した神戸国際大付が第1グループを形成するが、全体的には力が拮抗しており、大激戦が予想される。
1998年、2008年の東兵庫を制し、記念大会で無類の強さを誇る報徳学園も第1グループに加えたいほど。
須磨翔風、武庫之荘総合、春8強入りの星陵、好投手を擁する市西宮など、近年着実に力をつけている公立勢にとっても今夏は大きなチャンスだ。
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