■2015年オープン戦順位→シーズン順位
1位:ソフトバンク(11勝5敗1分)→パ・優勝
2位:ロッテ(10勝5敗1分)→パ・3位
3位:DeNA(8勝4敗3分)→セ・6位
4位:オリックス(8勝6敗2分)→パ・5位
4位:阪神(8勝6敗2分)→セ・3位
6位:楽天(6勝7敗3分)→パ・6位
7位:西武(4勝5敗2分)→パ・4位
8位:ヤクルト(6勝8敗1分)→セ・優勝
9位:中日(6勝9敗2分)→セ・5位
10位:日本ハム(4勝7敗4分)→パ・2位
11位:巨人(6勝11敗1分)→セ・2位
12位:広島(3勝7敗2分)→セ・4位
(※オープン戦の順位は勝率順)
オープン戦で好成績だったソフトバンクが交流戦あたりから一気に抜け出し、ぶっちぎりのパ・リーグ制覇。対するセ・リーグは、オープン戦では6勝8敗と目立たなかったヤクルトが、混戦を制して頂点に立った。そして、日本ハムは10位、巨人は11と、両リーグのシーズン2位チームがオープン戦では下位に沈んでいたのも興味深い。
■2016年オープン戦順位→シーズン順位
1位:阪神(7勝3敗5分)→セ・4位
2位:ロッテ(9勝4敗3分)→パ・3位
3位:ソフトバンク(8勝4敗3分)→パ・2位
4位:楽天(9勝5敗1分)→パ・5位
5位:西武(8勝5敗2分)→パ・4位
6位:広島(8勝6敗2分)→セ・優勝
7位:巨人(9勝9敗1分)→セ・2位
8位:日本ハム(7勝8敗)→パ・優勝
9位:ヤクルト(6勝12敗1分)→セ・5位
10位:DeNA(4勝9敗2分)→セ・3位
10位:オリックス(4勝9敗3分)→パ・6位
10位:中日(4勝9敗3分)→セ・6位
シーズンを制した日本ハム、広島はいずれもオープン戦では勝率5割前後。開幕前にいい部分と悪い部分の洗い出しがうまくいったのか。その一方で、オープン戦で同率最下位だったオリックスと中日は、ペナントレースでも両リーグ最下位と残念な結果に……。オープン戦首位でボルテージが上がっていた阪神は、シーズンでは夏前から失速。CS圏外の4位に終わった。
■2017年オープン戦順位→シーズン順位
1位:ロッテ(13勝2敗3分)→パ・6位
2位:ソフトバンク(10勝5敗3分)→パ・優勝
3位:オリックス(9勝5敗2分)→パ・4位
4位:阪神(10勝6敗2分)→セ・2位
5位:西武(8勝5敗)→パ・2位
6位:日本ハム(11勝7敗2分)→パ・5位
7位:ヤクルト(7勝7敗4分)→セ・6位
8位:楽天(6勝9敗2分)→パ・3位
9位:DeNA(5勝11敗1分)→セ・3位
9位:中日(5勝11敗3分)→セ・5位
11位:広島(4勝11敗2分)→セ・優勝
12位:巨人(5勝14敗)→セ・4位
オープン戦で13勝2敗と絶好調だったロッテが、シーズンが始まると投打に精彩を欠く。頼みの外国人もまったく機能せず、まさかのパ・リーグ最下位となってしまった。オープン戦2位のソフトバンクは盤石の戦いで優勝。逆にセ・リーグは、オープン戦では4勝11敗だった広島が、開幕後はシーズン序盤から首位に立ち、独走でゴールしている。
過去3年の結果ではあるが、オープン戦でトップだったチームがシーズンも優勝したのは2015年のソフトバンクだけ。近年は常勝軍団化しつつあるソフトバンクは、オープン戦でも1位、3位、2位と安定している。毎年、2月末には、チームがある程度仕上がっている証だろう。
逆に、セ・リーグで幅を利かせている広島は、優勝しているここ2年のオープン戦は6位、11位。ソフトバンクとは対照的に、シーズンに入ってから一気にギアを上げていくパターンとなっている。
このように、オープン戦の順位は必ずしもペナントレースの成績と一致しないことがわかる。ただ、過去3年で、オープン戦最下位だった5チーム(同率含む)のうち、シーズンでAクラス(3位)に入ったのは2016年のDeNAだけ。ビリで開幕を迎えるチームのファンは、厳しいシーズンを覚悟しておいたほうがいいかもしれない。
文=藤山剣(ふじやま・けん)