■広島東洋カープ
ジョンソン
26試合:15勝7敗/防御率2.15
■読売ジャイアンツ
菅野智之
26試合:9勝6敗/防御率2.01
■横浜DeNAベイスターズ
井納翔一
23試合:7勝11敗/防御率3.50
■阪神タイガース
メッセンジャー
28試合:12勝11敗/防御率3.01
■東京ヤクルトスワローズ
小川泰弘
25試合:8勝9敗/防御率4.50
■中日ドラゴンズ
大野雄大
19試合:7勝10敗/防御率3.54
セ・リーグ6球団の昨季開幕投手はこの6名だった。開幕まで順調ならば、今季も“開幕投手の座は安泰”といえるのは、まず菅野智之(巨人)。2ケタ勝利こそ逃したが、信頼感はナンバーワンだろう。メッセンジャー(阪神)も金本知憲監督が早くも指名。こちらも当確だろう。
“ほぼ確実”の域はジョンソン(広島)。安定感はチーム内で群を抜いているが、野村祐輔を推す声も日に日に高まってくるはず。緒方孝市監督の舵取りに注目だ。
大野雄大(中日)も昨季の勝ち星は7勝だがチームトップ。最終戦での魂のスピーチが本物であると示す舞台は開幕戦になりそうだ。
DeNAはラミレス監督が石田健大を新年早々、開幕投手に指名。昨季は、FA移籍の山口俊に次ぐ9勝を挙げている。DeNAは10年連続で“開幕投手入れ替わり”になりそうだ。
ヤクルトは小川泰弘と石川雅規との一騎打ちが予想されるが、どちらも昨季は8勝止まりで防御率は4点台半ば。新外国人やドラ1・寺島成輝の一気浮上も(微かではあるが)あり得る展開だ。
■北海道日本ハムファイターズ
大谷翔平
21試合:10勝4敗/1ホールド/防御率1.86
■福岡ソフトバンクホークス
攝津正
7試合:2勝2敗/防御率5.59
■千葉ロッテマリーンズ
涌井秀章
26試合:10勝7敗/防御率3.01
■埼玉西武ライオンズ
菊池雄星
22試合:12勝7敗/防御率2.58
■東北楽天ゴールデンイーグルス
則本昂大
28試合:11勝11敗/防御率2.91
■オリックス・バファローズ
金子千尋
24試合:7勝9敗/防御率3.83
パ・リーグは上記6名が昨季の開幕投手。大谷翔平(日本ハム)は順当にいけば今季も間違えなく開幕投手の“格”だが、栗山英樹監督はWBCでの疲労を考慮し、開幕投手の白紙化を明言。有原航平や高梨裕稔らが意欲を示しており、若手先発陣による大レースになりそうだ。
菊池雄星(西武)は当確。辻発彦新監督が「菊池でいくと思う」と明言している。しかし、新年の時点では多和田真三郎も候補に挙げており、「思う」の部分だけ切り取れば、まだ多和田もあきらめる段階ではないが、ここは菊池で固いだろう。
ロッテは石川歩が14勝5敗、防御率2.16の好成績で最優秀防御率を獲得したが、本人は「涌井さんでしょう」と控えめな様子。今年も“春男”の涌井と見た。
則本昂大(楽天)はFA加入の岸孝之と争うが、やはり生え抜きエースに分がありそう。金子千尋(オリックス)は西勇輝や松葉貴大が後ろから迫っているが、チームの復活、そして球界最高年俸5億円の価値を示すためにも開幕投手は譲れない。今季も開幕投手は継続濃厚と予想する。
一方、ソフトバンクは5年連続で攝津正が開幕投手を務めたが、さすがに今年は交代か。15勝を挙げた和田毅、14勝の武田翔太の2人が火花を散らすだろう。
しかし、まだ1月。WBCも控えており、急浮上の投手が現れてもおかしくない。球春到来とともに始まる開幕投手争いから目が離せない!
文=落合初春(おちあい・もとはる)