1980年生まれ(1980年4月〜1981年3月)の「松坂世代」より年長の現役選手たちは以下の通り(年齢は、今季開幕時の満年齢)。
■43歳世代
岩瀬仁紀(中日)
1974年11月10日生
最年長の岩瀬仁紀(中日)。昨季、樹立した歴代最多登板記録954を今季はどこまで伸ばせるか。故障もあって2015年は登板なし、2016年は15試合の登板に終わったものの、昨季は50試合登板と4年ぶりに大台突破。カムバック賞を受賞した。金字塔の1000試合登板まではあと46。達成する可能性は十分だ。最多セーブ記録404も、ひとつでも上乗せしたい(昨年は2セーブ)。
■42歳世代
松井稼頭央(西武)
1975年10月23日生
福浦和也(ロッテ)
1975年12月14日生
プロのキャリアをスタートさせた西武に戻って、捲土重来を期すのが松井稼頭央。春季キャンプではA班入りが発表されており、チームは戦力として計算している。内外野を守れるユーティリティー性で、どこまでレギュラー争いに食い込めるか。
福浦和也(ロッテ)は、2000安打達成が今季の最大目標となる。現在1962安打で、昨季は30安打。どこまで出場機会を得られるかにかかっている。
■41歳世代
新井貴浩(広島)
1977年1月30日生
強力な広島打線の裏番長として、そしてナインの精神的支柱として存在感を発揮する新井貴浩。昨季は100試合に出場し打率.292。3連覇を目指すチームには、まだまだ新井は必要なピースだ。
■40歳世代
福留孝介(阪神)
1977年4月26日生
荒木雅博(中日)
1977年9月13日生
福留孝介(阪神)は、昨季127試合に出場。4番に座ることも多く、チームトップの79打点を記録している。今季も主軸を担うことになる。
昨季、2000本安打を達成した荒木雅博(中日)。今季からは内野守備走塁コーチ兼任となり、後輩たちにその堅実な守備と、378盗塁(歴代11位)を記録している走力を伝える役目も担う。
■39歳世代
山井大介(中日)
1978年5月10日生
阿部慎之助(巨人)
1979年3月20日生
山井大介(中日)は、昨季の終盤に2試合先発し2勝。先発陣が手薄なチーム事情もあり、期待は小さくない。球界最年長の岩瀬がいて、松坂大輔の入団も決まった。まだまだ老け込んでいられない。
阿部慎之助(巨人)は、昨季はチーム2位の76打点。体調が万全なら、ゲレーロやマギーらと開幕4番を争うことになりそう。チームのAクラス復帰へ、誰よりも責任感を持っているはず。
■38歳世代
五十嵐亮太(ソフトバンク)
1979年5月28日生
能見篤史(阪神)
1979年5月28日生
石原慶幸(広島)
1979年9月7日生
細川亨(楽天)
1980年1月4日生
石川雅規(ヤクルト)
1980年1月22日生
石川雅規(ヤクルト)と能見篤史(阪神)は先発として、五十嵐亮太(ソフトバンク)はセットアッパーとして、今季も欠かせない戦力。とくに石川は昨季、4勝14敗と振るわなかっただけに、今季に賭ける思いは強いだろう。
石原慶幸(広島)、細川亨(楽天)の捕手2人は、會澤翼(広島)、嶋基宏(楽天)を支える存在。細川亨は昨季、20試合の出場にとどまっただけに、今季は出番を増やしたい。
「1980年生まれ」よりも上の世代の現役は13人。セ・リーグ9人、パ・リーグ4人と、セ・リーグの方がベテランが多く残っている。
なお、メジャーでは、イチロー(1973年10月22日生)が44歳世代で岩瀬よりひとつ上、上原浩治(1975年4月3日生)が松井や福浦と同世代となる。両者とも、今季の所属球団は未定だが、まだまだ現役続行の意欲は衰えていない。
文=藤山剣(ふじやま・けん)