連載企画『知っておきたい球場の話』。今回は誰もが一度は疑問に思い、調べ、そして忘れる単位「東京ドーム○個分」を改めておさらいしてみたい。
古くは「後楽園球場○個分」という言葉も存在した慣例句的な単位。1988(昭和63)年、東京ドームの完成とともにその対象は「東京ドーム」に移り変わった。今でこそ小さめの球場と言われるが、当時は大球場だったと言われている。
一度でも東京ドームに行ったことのある人には想像がつきやすいが、あのサイズ感はなかなか形容しがたい。
具体的には46,755平方メートル(建築面積)。平方根を計算すると、およそ「216.2メートル×216.2メートル」だ。
だいたい「200メートル×200メートル」とでも覚えておけば、二度と調べる必要はなさそうだ。
「ちなみに東京ディズニーランドでいうと……」と換算を始めれば、深みにハマる。「東京ドーム○個分」の表現は、要は「デカい」ことがわかればそれでいい。「約200メートル×200メートル」と覚えれば、それだけでOK。深追いする必要はまったくない。
ローカルメディアでは甲子園球場なども「単位」として用いられるケースも多い。そこでよく使われる「球場単位」の面積をまとめてみた。結論から言うとだいたい3パターンでだいたいの大きさは把握できる。
ちなみに甲子園は38,500平方メートル。平方根で「約196.2メートル×196.2メートル」。こちらもまただいたい「200メートル×200メートル」だ。
ナゴヤドームは48,169平方メートル(約219.4メートル×219.4メートル)。だいたい「200メートル×200メートル」のグループだ。
ここからは記憶の邪魔になる細かい数字は省いていきたい。ヤフオクドームや札幌ドームはやや大きく「250メートル×250メートル」のイメージ。マツダスタジアムや楽天生命パーク宮城は「150メートル×150メートル」のイメージでいい。
ZOZOマリンスタジアムなどはもっと小さかったりするが、このあたりは東京ドームで表現される文化圏のため、あえて記述は避けたい。
結局のところ、ざっくりとした覚え方は簡単だ。もはや細かい数字を気にすることはない。二度と検索しないためにはこの覚え方をオススメしたい。
■東京ドーム・甲子園・ナゴヤドーム
200メートル×200メートル
■大きめの球場
250メートル×250メートル
■小さめの球場
150メートル×150メートル
これで想像も記憶もバッチリのはず。「だいたい」をつけておけば、周囲の人にドヤ顔で説明してもいいだろう。
文=落合初春(おちあい・もとはる)