開幕を2軍で迎えた東浜は、ウエスタン・リーグの広島との開幕戦に登板。8回を1失点に抑えると、その後も4試合を投げ、防御率0.90と格の違いを見せつける。
6連戦が組まれるタイミングで満を持して1軍昇格。ヤフオクドームで楽天を相手に5回2失点で今季初登板初勝利を挙げた。
今シーズンの東浜はローテーションの巡り合わせでエース格の投手と投げ合うことが多い。
初勝利を挙げた楽天戦の相手投手は則本昴大。QVCでのロッテ戦では涌井秀章との投げ合い、7回を無失点に抑え1対0で勝利をおさめた。
さらに交流戦では広島の黒田博樹と投げ合って6回1/3を1失点。柳田悠岐、内川聖一、松田宣浩のクリーンアップが3者連続のホームランを放ち、東浜を援護した。
そして巨人戦では、防御率0点台の菅野智之と投げ合い6回を1失点。勝ちはつかなかったものの2対1で勝利し、菅野に黒星をつけた。
先発第6の男からスタートした東浜は、エースキラーとしてなくてはならない存在にまで成長したのだ。
6月19日時点で9試合に登板し5勝0敗、防御率2.08。プロ入り4年目。過去3年で6勝の男が、完全に覚醒した。
東浜より先に開幕から先発ローテーションを死守している千賀滉大は6勝0敗。昨年3勝(東浜1、千賀2)の2人だけで、11もの貯金を前半戦で作ったのだから工藤公康監督も笑いがとまらないだろう。
バンデンハークの連勝記録は14で止まったが、東浜、千賀の不敗記録はどこまで続くのか。なぁんてこと書くとあっさり負けてしまうこともあるのだが……。
前半戦同様のピッチングを続けることができれば、今の東浜は負ける気がしない。
文=溝手孝司(みぞて・たかし)
札幌在住。広告代理業を営みながら、ライター、イベントなどスポーツ関連の仕事もこなす。北海道生まれなのにホークスファン歴40年。6月27日は東京ドーム、8月18日は京セラドームで鷹の祭典観戦が決定。福岡行きの予定はないが、突然7月に福岡で仕事が入らないかなと密かに願っている。