本来であれば、春の高校野球の盛り上がりを伝える本企画だが、残念ながら新型コロナウイルスの影響で春季大会は軒並み中止。部活動自体ができない学校がほとんどだ。
高校3年生にとっては最後の夏が近づいている。あらためて状況を整理してみたい。
(情報は4月26日時点)
先週は全国高体連、中体連でそれぞれウェブ会議が行われ、今後の大会開催の方針について話し合われた。
結果、今夏の全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の中止が決定し、中学生の全国大会である全国中学校体育大会(全中)の中止も濃厚になった。すでに近畿中学総体の中止は決定しており、野球を含め、地方大会からの道も閉ざされたている。
春のセンバツの可否を決める際には、開催の可能性を探る姿勢に「なぜ野球だけ」の声があがったが、夏の甲子園に関しても例外ではないだろう。すでに一部都道府県では、5月31日までの休校延長を決めており、夏休み返上案も浮上している。部活動どころではない、というのが現状だ。
4月26日、愛媛・弓削商船高専が夏の愛媛大会への出場の辞退を決めた。同校は高専の性質上、寮生も多く、8月末まで学校への立ち入りを禁止し、オンラインでの授業を行うことを発表している。
前回の連載から2週間。明るいニュースはほとんどなかったが、各チームがLINEやZoom、SNSを駆使して、遠隔での練習を試み始めた。今後の高校野球の糧になるものを見つけたい。
文=落合初春(おちあい・もとはる)