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オリックスの恒例行事!? 「シーズン途中の監督交代」という「劇薬」は成功するのか?

 降ってわいたような監督交代劇。オリックスの森脇浩司監督が成績不振を理由に休養を申し出て、6月2日の試合から福良淳一ヘッドコーチが監督代行となり、采配を振っている。

 12球団の中でも一、二を争うハンサム監督と称された森脇元監督。昨季、シーズン2位につけた手腕も含め人気が高かっただけに、この突然の報を受けて「まさか!?」と思ったオリックスファンは多いだろう。


 一方で、「またか!」と叫んだファンも多かったのではないだろうか。というのも、今世紀に入ってからオリックス球団のシーズン途中の監督交代劇はこれで4度目だからだ。

《2001年以降、シーズン途中に行われたオリックスの監督交代劇》

◎2003年4月23日
石毛宏典監督(※最下位)
→レオン・リー監督/最終成績も最下位

◎2008年5月21日
テリー・コリンズ監督(※5位)
→大石大二郎監督代行/最終成績は2位

◎2012年9月25日
岡田彰布監督(※最下位)
→森脇浩司監督代行/最終成績も最下位

※( )内は交代時のチーム成績

 ちなみに、今世紀に入ってから、病気などの理由以外、つまり成績不振を理由にシーズン途中に監督交代した例は12球団で9度目。そのうち4度がオリックスなのだから、他球団に比べても圧倒的に多いことがわかる。
(他の球団では、中日が1度、横浜ベイスターズ時代に2度、ヤクルトが1度、西武が昨年の1度となっている)

 なぜ、オリックスは「劇薬」ともいえるシーズン途中の監督交代を繰り返すのか? その理由は、2008年の交代劇が「成功体験」として球団内部でインプットされているのではないだろうか。この年、大石大二郎監督代行に交代してからチームは勝ち越しに転じてリーグ2位に。クライマックスシリーズへの出場を果たした。

 この時は監督交代時も5位とはいえ、勝率は4割を超えていた(21勝28敗)点を見過ごしてはならない。今年はといえば、監督交代時の勝率は.358(19勝34敗1分)。6月を待たずして早くも自力Vの可能性が消滅してしまった。また、成績不振の理由も、主力クラスにケガ人が続出したことなど、監督の手腕どうこう以前だった点も大きい。

 まだまだシーズンは半分以上を残している。パ・リーグのペナント争いを面白くするためにも、辞任という形で一人、責任を負った森脇元監督のためにも、福良淳一監督代行とオリックスの選手たちに期待するしかない。

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