■静岡(静岡、2年連続17回目)
東海大会優勝、明治神宮大会ベスト4。県立の文武両道校で東京大をはじめ、難関大学合格者を数多く出している。毎年、10名前後の野球部員が裁量枠で入学できるが、授業についていけるレベルがマストであり、文武分業とは一線を画す。
プロ注目は俊足巧打の遊撃手・村松開人(新3年)。東海大会ではトップバッターとして14打数9安打の大暴れ。走塁でプレッシャーをかける能力もあり、全国の強豪にとって危険な存在になりそうだ。
東海大会準優勝。全国屈指のセンバツ強者で戦前の東邦商時代から4度の優勝、2度の準優勝の実績がある。
今春の東邦はタレント揃い。投手陣では最速146キロ右腕の扇谷莉、技巧派の西有喜の両右腕ほかに、荒島竜太、池田和弥(いずれも新3年)ら、2人のサウスポーもチームを支える。
打線は破壊力抜群でチームスローガンは「TOHO STRONG」。4番に座るのは新2年生の石川昂弥。東海大会準決勝の三重戦では、9回2死から起死回生の逆転2ランを右中間スタンドに叩き込み、その名を轟かせた。全員が柵越えを打てる強打線に期待。
秋の三重県大会優勝、東海大会ベスト4で甲子園切符を手にした。エースで主将の定本拓真(新3年)は昨夏、最速145キロを叩き出した大型右腕だが、秋は不調に終わった。多彩な投手が控えるが、やはりエース復調がカギを握る。
野手陣は1番・中堅の梶田蓮が火つけ役となり、つながる打線が持ち味。
文=落合初春(おちあい・もとはる)