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DeNAに立ちふさがる勝率5割の壁。リーグトップ7本塁打の梶谷隆幸がガッツで貯金を作る!?

現在本塁打リーグトップの梶谷隆幸(DeNA)

 昨シーズンは念願のCS進出を果たしたDeNA。しかし、借金を抱えてシーズン終了。勝ち越せない悩みを抱えながら、今シーズンを迎えた。

 以前から、勝率5割の壁を前に足踏みするDeNAの問題点が何かと取りざたされている。今シーズンも4月下旬から勝率5割超えに何度か挑むも、「あと1勝」という肝心なところで敗戦を繰り返した。

 なんとかゴールデンウイーク終盤の5月6日、ヤクルトとの3連戦で勝ち越しを決め、遂に勝率5割到達……と、ここまではよかったが、喜びも束の間、7日に敗戦を喫してまたもや借金生活に戻ってしまった。

ゴールデンウイークの戦いから見る投手陣の課題と好材料


 ここまでの試合を振り返りながら、勝率5割超えに向けての課題と好材料をあらためて確認してみたい。

 まず課題を挙げると、着実に勝ち星を積み上げてほしい先発陣・石田健大、井納翔一、今永昇太で星を落としているのが痛い。

 好材料は、久保康友の1軍合流。6日に勝率5割に達せた背景としては、チーム事情で「秘密兵器」的な立場に置かれていた久保が、4月30日の広島戦で勝ち星を挙げたことが大きかった。

 今季2度目の登板となった5月7日のヤクルト戦では炎上して敗戦投手となり、貯金作りに失敗する結果を招いたが、それでも久保の存在が大きなカギを握ることになりそうだ。

嬉しい誤算は打撃好調の持続!?


 次に打撃陣を見ていきたい。「打線は水物」というだけに、正直、ここまで打撃陣が好調を維持するとは思っていなかった。

 梶谷隆幸は7本塁打、21打点。強打の広島打線を支えるスラッガー陣、エルドレッド、丸佳浩、新井貴浩、鈴木誠也を抑え、ホームランダービーのトップを走っている。また、ロペスも5本塁打、23打点。本塁打、打点ともにリーグ3位と気を吐いている。

 特に梶谷には期待が集まる。DeNAファンは、今シーズンの梶谷の姿に大きな違いを感じているのではないだろうか。昨シーズンのペナントレースまでと比べて、試合に臨む姿勢がまったく違っているからだ。

 もともと梶谷は秘めた闘志が表に出にくいキャラクターだった。しかし、昨シーズンのCSファーストステージからファイナルステージにかけての死闘では闘志を露わにし、満身創痍の体で戦い抜いた。

 そして、今シーズンも闘志溢れるテンションを継続。それは、選手としての成長を感じさせる。

 報道によると、今シーズンの梶谷は、体重が減りやすい体質を改善するため、食事に気を配ってベストな体重を維持するなど、細心の注意を払って臨んでいるようだ。

 それも成長をうかがわせる話だが、やはり闘志あふれるプレースタイルが筆者を含めてファンを魅了する。集中力がみなぎったチャンスでのバッティング。諦めずにボールを追う守備はチームを鼓舞している。

 主砲・筒香嘉智は復調気配にあり、打線はまだ上積みを見込める。勝率5割超えのキーマンとして、梶谷には攻守に闘志あふれるプレーでこの調子を維持してほしい。


文=元井靖行(もとい・やすゆき)

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