8月28日のプロ野球は、「○○ぶり」というプレーが多く飛び出した。
まず、阪神のゴメス。8月16日のヤクルト戦でライト前タイムリーを放って以降、打点を稼げていなかったが、この日は5回裏二死満塁の場面で1、2塁間をゴロで抜くライト前タイムリー。11試合ぶりの打点を記録した。
ゴメスは来日1年目の昨季は109打点をマークし、打点王のタイトルを獲得したが、2年目の今季は、得点圏打率がここまで.269(昨年は.321)と、勝負強さが影を潜めている。ペナントレースは、ここからが佳境。この1本をきっかけに、主砲のバットが上昇カーブを描けるか、注目だ。
貧打に加えて、けん制死などの走塁ミスも目立つ最近の巨人だったが、この日の中日戦での4回裏無死一、二塁から、坂本勇人がレフト前へ運び1点先制。これがなんと40イニングぶりのタイムリーヒットとなった。坂本の一打が点火剤となり、好調の中日相手に7対0の快勝。チームの連敗は5で止まった。
なお、この試合では、昨年のドラ1ルーキー、岡本和真が1軍デビューを果たした。7回裏無死一塁という場面で代打として登場。初球を打ってセカンドフライに終わったが、東京ドームは大盛り上がり。巨人の高卒1年目の野手が1軍の試合に出場するのは、2007年の坂本勇人以来8年ぶり。奈良の智弁学園時代は、甲子園での2発を含む75本塁打を記録した長距離砲だけに、生え抜きの4番バッターに成長して欲しいところだ。
パ・リーグでは、西武の高橋朋己が7月7日以来52日ぶりにセーブを記録した。開幕から4試合連続セーブを挙げるなど、前半戦はチームに大きく貢献していた高橋だったが、オールスター明けは打ち込まれる場面が増え、配置転換を余儀なくされていた。この日の好投で、また不動のクローザーとしての地位を取り戻せるなら、チームにとって大きな力となる。
パ・リーグの熾烈な3位争いは、まだまだケリがつく気配はないが、高橋がシーズン前半のような輝きを放つようなら、ロッテに競り勝ってクライマックス・シリーズ出場権獲得に大きく前進することになるだろう。
ロッテ対西武の直接対決は、今週9月4日(金)から、QVCマリンフィールドで3連戦が予定されており、CS進出をかけた今週の注目カードといえそうだ。