■2014年の8〜9月の成績
8月 13勝13敗1分
9月 16勝8敗
10月 3勝2敗
合計:32勝23敗1分 勝率.571
■2014年の7月末の順位と最終順位
7月末の順位:1位
最終順位:1位
6月8日に首位に立ち、7月末時点で2位の阪神に3ゲーム差をつけていた2014年の巨人。8月に入り0.5ゲーム差まで迫られることが3度あり、8月末には代わって2位に浮上した広島に1ゲーム差まで詰められる場面もあったが、9月に入ってから一気に後続を引き離す。最後は2位の阪神に7ゲーム差で優勝を決めた。
■2015年の8〜9月の成績
8月 13勝13敗
9月 10勝8敗
10月 3勝0敗
計:26勝21敗 勝率.553
■2015年の7月末の順位と最終順位
7月末の順位:2位
最終順位:2位
2015年のシーズンは、7月末時点で1位・阪神、2位・巨人、3位・ヤクルトが1.5ゲーム差以内で争う混戦状態で、9月半ばまでその図式は続く。そこからまず阪神が脱落し、さらに巨人も競り負けて10月2日にヤクルトの優勝が決まった。巨人は8月を勝率5割で乗り切ってはいるが、前半に4連敗、後半に5連敗を喫したのが響いた。
■2016年の8〜9月の成績
8月 13勝12敗
9月 10勝12敗
10月 0勝1敗
計:23勝25敗 勝率.479
■2016年の7月末の順位と最終順位
7月末の順位:2位
最終順位:2位
2016年は6月の交流戦後半からの11連勝で完全に抜け出した広島が、その後もほかを寄せつけることなく独走V。巨人も7月は14勝7敗と星を伸ばしたが、8月、9月で弾けることができず。DeNAに2ゲーム差の2位を確保するのがやっとだった。
ここ3年と今季の状況を比較すれば、近いのは2016年か。広島の現状を見れば、優勝の確率はかなり高そう。残りのペナントレースの焦点は、クライマックス・シリーズ出場へ向けて2位、3位をめぐる争いになりそうだ。
7月の後半から8月にかけて、投打の歯車が噛み合ってきた巨人は、7月末時点で3位のDeNAに4ゲーム差の4位。ここから3位以内に食い込む可能性は十分だが、気になるのは、上記のデータを見てわかるとおり、過去3年とも7月末の順位がそのまま最終結果となっている点。もっとさかのぼれば、その傾向は2011年から続いている。
この「ジンクス」を覆すことができるか。巨人の今後の動向に注目したい。
文=藤山剣(ふじやま・けん)