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日本、アメリカ、それぞれ「イチバン」を決める戦いもあと数試合で決着がついてしまう!……今週の野球みどころランキング[10月29日(火)〜11月4日(月)]

『今週の野球みどころランキング』は、10月第5週はじめの時点で注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
 最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!


単独日本一はどこだ!? 日本選手権が開幕
―――社会人野球

 社会人野球の単独チーム日本一を決める『第39回社会人野球日本選手権』が28日、大阪の京セラドームで開幕した。

 開幕戦となる西濃運輸vsバイタルネットの一戦を皮切りに、全31試合の熱戦が11月7日の決勝戦まで行われる。

 前回の日本選手権を制し、今夏の都市対抗でも連覇とその強さを発揮しているJX-ENEOSは、初戦(29日18時〜)でパナソニックと対戦。大久保秀昭監督は「謙虚さを忘れず、一つ一つ勝っていきたい」と話した。また前回大会と2年連続で夏の都市対抗決勝、合わせて決勝で3連敗しているJR東日本はオリックスにドラフト1位指名されたエース・吉田一将を中心に雪辱を期す。初戦(31日18時〜)で大阪ガスと対戦する。

▲JX-ENEOSの優勝とともに3度MVPを獲得している大城基志

 日本選手権出場を逃した東芝は2007年と2010年の2回にわたってチームを都市対抗優勝に導いた印出順彦監督が社業に専念し、工藤賢二コーチが12月1日付で監督に就任すると発表した。

東京六大学は明大38年ぶりの春秋連覇!“全国最激戦区”関東大会は30日に開幕
―――大学野球

 東京六大学リーグは勝ち点を獲得すれば2季連続優勝となる明治大が春季に最後まで優勝を争った法政大と対戦。

 1回戦では先発の山?福也が法政大・河合完治に打たれた本塁打のみの7回6安打2失点に抑え、2点を追う七回には糸原健斗の2点タイムリーなどで4点を奪って逆転勝ち。2回戦は、法政大がヤクルト2位指名を受けた西浦のタイムリーなどで先行するが、5回に明治大は代打・柴田の2ラン、8回に日本ハム3位指名の岡大海の同点タイムリーで追いつき、延長へ。規定により最終回となる12回に明治大が2点を勝ち越し、そのまま勝利! 2季連続36回目の優勝、さらに明治大の春秋連覇は38年ぶりの出来事となった。

 東京六大学リーグと東都大学リーグ(優勝校は亜細亜大)には単独で明治神宮大会の出場枠が与えられているが、他の連盟では複数連盟の中から出場枠1、2を争う。

 出場枠「1」を3連盟間で争う東北地区大会の決勝は、準決勝で仙台六大学リーグ優勝の東北福祉大を2-1で破った八戸学院大と、南東北大学リーグ優勝の東日本国際大を10-1で破った富士大の北東北大学リーグ対決となった。リーグ戦では山川穂高(内野手/西武ドラフト2位)を擁する富士大を退け優勝している八戸学院大だったが…。

 その決勝は八戸学院大が2回に1点先制すると、その虎の子の1点を守りきり、4年ぶり4回目の優勝を成し遂げた。

 出場枠「2」を争う関東地区大会は30日に横浜スタジアムで開幕する。昨秋の明治神宮大会優勝の横浜桐蔭大、今春の大学選手権を優勝の上武大、さらにはドラフト指名2投手(岩貞祐太[阪神ドラフト1位]、西宮悠介[楽天ドラフト5位])を擁する横浜商科大に、全国大会常連の東海大、創価大など5連盟計10校が熱戦を繰り広げる。

池田が22年ぶりに甲子園へ帰ってくる! 近畿大会終盤戦、関東大会開幕
―――高校野球

 「やまびこ打線」の愛称で親しまれた古豪・池田が甲子園に帰ってくることになりそうだ。四国大会は26日と27日に、準決勝と決勝を開催。1992年夏以来の甲子園出場を目指す池田(徳島)が、準決勝で生光学園(徳島)を9-3で破り、27年ぶりのセンバツ出場を確実にした。

 なお決勝は準決勝で明徳義塾(高知)を4-0で破った今治西(愛媛)が10-0で池田を破り4年ぶり5度目の優勝を果たし、明治神宮大会(11月16日開幕)への出場を決めた。

 近畿大会は26日と27日に行われた準々決勝で履正社(大阪)、智辯和歌山、報徳学園(兵庫)、龍谷大平安(京都)が準決勝進出を決め、センバツ出場を確実にした。

 不祥事の影響で監督・コーチが不在のPL学園は、野球経験ゼロの正井一真校長が監督としてベンチ入りして臨んだが、福知山成美に2-3と惜敗し、初戦敗退となった。

 東海大会は決勝戦が28日に行われ、三重が豊川(愛知)を4-3で下し、優勝を決めた。優勝した見えは明治神宮大会に出場、また、決勝を戦った三重、豊川は来春のセンバツの出場をほぼ手中に収めたといえる。

 関東大会は26日に開幕が予定されていたが、雨天順延で翌27日に開幕。習志野(千葉)が常総学院(茨城)を、桐生第一(群馬)が千葉経大付を、白鴎大足利(栃木)が花咲徳栄(埼玉)を破り、準々決勝進出を決めている。

 関東大会、九州大会は平日でも連日試合が組まれ、決勝は31日の予定。中国大会、近畿大会は週末の11月2〜4日に準決勝、決勝が行われる。

ワールドシリーズ熱戦続く
―――MLB

 セットアッパーと田澤純一、クローザーに上原浩治を擁するレッドソックスがカージナルスと戦うワールドシリーズが開幕した。

 ボストンで行われた第1戦はワンサイドゲーム。カージナルスの先発は今季19勝を挙げたアダム・ウェインライトだったが、レッドソックスは1回にマイク・ナポリの走者一掃の二塁打で3点を先制すると、2回にはダスティン・ペドロイアのタイムリー、デービット・オルティスの犠牲フライで2点を追加し5得点。

 7回にオルティスの2ラン本塁打でさらに突き放したレッドソックスが8-1で大勝した。田澤は8回2死から2番手で登板。ワールドシリーズ初登板を打者1人、見逃し三振に斬ってとった。

 第1戦の勝利でワールドシリーズ9連勝としたレッドソックスは、第2戦でもオルティスに本塁打が飛び出しリードを奪うも、7回に1死満塁からカージナルスのマット・カーペンターの犠牲フライで同点とされるど、さらにエラーが絡んで勝ち越しを許し、2-4で敗れた。田澤は逆転を許した後の7回2死一塁から登板し、打者1人を内野ゴロに打ち取った。上原は9回にワールドシリーズ初登板し、1回を三者凡退に抑えた。

 カージナルスの本拠地・セントルイスに戦いの場を移した第3戦も接戦となった。田澤は同点の7回、無死一、二塁のピンチで4番手として登板。凌ぎたかったが、低めに投じたスプリットをカージナルスのマット・ホリデーに打ち返され、勝ち越し打を許した。その後4番・5番打者は連続三振に斬って取った。

 8回に同点とすると、9回には1死一塁から上原が登板。しかし、いきなり長打を浴びて二、三塁とピンチを広げると、最後は味方野手の守備妨害でサヨナラ負け。上原自身が許したランナーではないため、敗戦投手とはならなかったが、まさかの敗戦に「すっきりしないが、切り替えるしかない」と試合後語った。

 第4戦は1-1で迎えた6回、ビクトリノの代役で急遽スタメン出場となったゴームズの3ランで勝ち越したレッドソックスが逃げ切り、2勝2敗のタイに戻した。田澤は1点追加され、なお一、二塁のピンチで登板したが、ホリデーをセカンドゴロに打ち取り、難なくチームを救った。上原はもちろん9回にマウンドに登った。ヒットを打たれたが、けん制で刺して、ゲームセット。昨日の雪辱を果たした。


▲ボストンの2人の日本人投手は「世界一」に輝けるか?(ベースボールイラストレーションで掲載した横山英史さんが描いた田澤純一と上原浩治です。)

日本シリーズ開幕、ドラフト会議開催
―――NPB

 今年のプロ野球日本一を決める日本シリーズが26日に楽天の本拠地・クリネックススタジアム宮城で開幕。

 第1戦は周囲の予想に反し、楽天の先発は則本昂大。日本シリーズでルーキーが開幕投手を務めるのは61年ぶりとなった。則本も長野久義のタイムリーと村田修一の本塁打を浴び8回を投げ2失点、三振は10個を奪う好投だったが、楽天打線が巨人の投手陣から得点を奪えずに、敗戦投手となった。

 第2戦はポストシーズンを含み、昨年から29連勝中の楽天・田中将大が満を持して先発。対する巨人は新人ながら13勝を挙げた菅野智之が先発。白熱した投手戦が第1戦に続き、展開された。

 均衡が破られたのは6回、楽天が銀次のタイムリーで先制すると、7回には藤田一也のタイムリー内野安打で2点目。田中は8回に巨人・寺内崇幸にソロ本塁打を打たれるも9回3安打1失点で完投。田中の30連勝で楽天が巨人との日本シリーズ戦績を1勝1敗のタイに戻した。

 ドラフト会議は24日、グランドプリンスホテル新高輪で開催された。

 1番の見せ場である1位指名のくじ引き抽選は、計6回行われ、松井裕樹(投手/桐光学園)に最大5球団の1位指名が集まった。引き当てたのは楽天。パ・リーグ覇者にまた楽しみな逸材が加わることになりそうだ。

 また3球団競合の末、広島が引き当てた大瀬良大地(投手/九州共立大)は抽選に参加した田村恵スカウトが高校時代から目をつけていたこともあり、声を震わせ喜びを語り、大瀬良も「ずっと見てくださっていたので」と喜びを隠せなかった。

 育成指名で巨人2位の長江翔太(投手/大阪経済大)がプロ志望届を提出しておらず保留扱いとなるアクシデント(翌25日に日本学生野球協会に提出していた退部届の受理が確認され、交渉権が確定)はあったものの、育成指名を含め89名が指名され、無事閉会した。

 この中から球界を担うスターがどれだけ出てくるか楽しみだ。



■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)twitter(@you_the_ballad)


女子野球関連

11月2〜4日:「第3回 女子野球ジャパンカップ」@静岡草薙球場

 高校、大学、社会人クラブチーム、プロから11チームが参加し、女子野球日本一を決めるトーナメント大会が開催される。

 第1回大会は埼玉栄vs福知山成美という高校生同士の対決になり、埼玉栄が優勝。第2回大会は兵庫スイングスマイリーズvs京都アストドリームスというプロ同士の対決となり、兵庫スイングスマイリーズが優勝した。第3回大会を制するのは、プロか、アマチュアか…。

※詳しくは女子プロ野球公式HPをご覧ください。

アマチュア野球スケジュール

☆高校野球☆
・来春のセンバツに向けた秋季大会!
北海道大会…優勝:駒大苫小牧

東北大会…優勝:八戸学院光星

関東大会(開催地:茨城)
開催中〜31日@ひたちなか市民球場
東京大会
開催中〜11月10日@神宮第二球場
北信越大会…優勝:日本文理

東海大会…優勝:三重

近畿大会(開催地:奈良)
開催中〜11月4日@佐藤薬品スタジアム
中国大会(開催地:岡山)
開催中〜11月3日@倉敷マスカットスタジアムほか
四国大会…優勝:今治西

九州大会(開催地:沖縄)
開催中〜31日@沖縄セルラースタジアム那覇ほか

★大学野球★
秋季リーグ戦は熱戦の真っ最中!
★明治神宮大会出場校(11月16日〜)
北海道地区代表:道都大
東北地区代表:八戸学院大

関東地区代表決定戦
10月30日〜11月2日@横浜スタジアム
東海・北陸・愛知三連盟王座決定戦
11月2〜4日@瑞穂公園野球場
関西地区代表決定戦
11月2〜5日@南港中央野球場

中・四国地区代表決定戦
11月5日@東広島アクアスタジアム
九州地区代表決定戦
11月7、8日@福岡ヤフオク!ドーム


※関東地区と関西地区は2校出場。この他に、東京六大学リーグ(明治大)と東都大学リーグ(亜細亜大)の優勝校がそれぞれ出場する。

◎社会人野球◎
開催中〜11月7日まで
第39回 社会人野球日本選手権
@大阪ドーム
最終予選前に出場権を獲得したチーム
・JX-ENEOS   ・Honda
・JR東海    ・JR東日本
・三菱重工神戸 ・日本生命
・新日鐵住金かずさマジック
・Honda熊本   ・NTT西日本

☆日本選手権最終予選結果
北海道代表→室蘭シャークス
東北代表→七十七銀行
関東代表→富士重工業、東京ガス、明治安田生命、JFE東日本、日本通運、セガサミー
北信越代表→バイタルネット
東海代表→トヨタ自動車、西濃運輸、ヤマハ、東邦ガス
近畿代表→パナソニック、日本新薬、新日鐵住金広畑、大阪ガス
中国代表→JFE西日本、三菱重工広島
四国代表→四国銀行
九州代表→JR九州、九州三菱自動車

全日本クラブ野球選手権・優勝:和歌山箕島球友会(日本選手権出場決定)

【プロ野球情報】
MLBワールドシリーズ開催中
ボストン・レッドソックスvsセントルイス・カージナルス

日本シリーズ開催中
読売ジャイアンツvs東北楽天ゴールデンイーグルス

11月8〜10日 台湾代表vs日本代表(小久保ジャパン初陣!)
11月10日 第1回合同トライアウト@静岡草薙球場
11月15日〜 アジアシリーズ@台湾
11月22日 第2回合同トライアウト@ナゴヤ球場
11月中旬以降より各チームのファンフェスタ・ファン感謝デーが開催される予定

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