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「平成の怪物」と呼ばれた大阪桐蔭時代の中田翔（日本ハム）。甲子園デビューは1年夏（2005年）だった。中田だけでなく、辻内崇伸（巨人）、平田良介（中日）らを擁する大阪桐蔭はその大会でベスト4へ進出。中田は早くも1年夏でその名を全国に轟かせた。
中田がセンバツに初出場したのは3年時（2007年）だ。背番号「1」を背負い4番・エースとして登場した。
初戦の日本文理戦では7回を無失点に抑えたものの、4番打者としてはノーヒットと不発。しかし、2回戦の佐野日大戦、中田は松井秀喜（星稜→巨人）以来となる2打席連続本塁打を放つ。この本塁打で中田はその怪物ぶりをあらためて全国に知らしめた。
準々決勝の常葉学園菊川戦では2失点完投。しかし、相手エースの田中健二朗（常葉学園菊川→DeNA）に打線が抑えられ敗退。中田は涙で甲子園を去った。
坂本勇人（巨人）は青森の強豪・光星学院（現・八戸学院光星）出身。意外にも甲子園には、3年春（2006年）の一度しか出場していない。
坂本がセンバツの初戦で対戦したのはダース・ローマシュ匡（元日本ハム）、上田剛史（ヤクルト）を擁する関西だった。この試合、4番・遊撃で出場した坂本は5打数3安打と役目を果たすが、チームは4対6で敗戦。夏の選手権大会では青森大会決勝で青森山田に4対5で惜敗し、甲子園の地に再び立つことはできなかった。
中島卓也（日本ハム）に代わり侍ジャパンに選出された田中広輔（広島）。東海大相模の2年時（2006年）、田中は同級生の菅野智之（巨人）がベンチ入りを逃すなか、センバツ出場を果たしている。
田中は背番号4を背負いスタメン出場。初戦は大野雄大（中日）を擁する京都外大西と対戦。大野からは2打数1安打、1三振。ただ、その三振では振り逃げで出塁している。
チームは京都外大西に4対1で勝利し、2回戦へ進出するも清峰に延長14回の熱戦の末に3対2で敗戦。田中もノーヒットと不発に終わり、リードオフマンとしての役割を果たすことができなかった。
侍ジャパンの4番として君臨した筒香嘉智（DeNA）。9年前の2008年には横浜の3番打者としてセンバツに出場していた。自身の前を打つのは現在もチームメートで1年先輩の倉本寿彦（DeNA）。エースは土屋健二（元日本ハムほか）だった。
この大会の初戦・北大津戦で筒香は倉本の出塁に応えることができなかった。倉本は3安打を放ち3度出塁したが、後ろを打つ筒香はすべて凡退。倉本が凡退した後の打席で二塁打を放つなどチグハグとした攻撃となり、2対6で初戦敗退となった。
しかし、センバツでは勝利を挙げることができなかったものの、同年夏の甲子園では勝利に貢献し、ベスト4進出を果たしている。
T-岡田（履正社→オリックス）、鶴直人（近大付→元阪神）、チームメートの辻内崇伸（大阪桐蔭→元巨人）らとともに「浪速の四天王」と呼ばれた大阪桐蔭時代の平田良介（中日）。センバツに出場したのは2年春（2004年）だ。
初戦の二松学舎大付戦、4番・中堅で出場した平田は3打数2安打、1本塁打の活躍。続く2回戦ではダルビッシュ有（東北→日本ハム、レンジャーズ）擁する東北と対戦。平田はダルビッシュの前に沈黙し3打数ノーヒット。ダルビッシュが降板後もヒットは出ずじまいで、チームも2対3で惜敗。優勝候補同士の大一番を落とし、2回戦で姿を消すこととなった。
文＝勝田 聡（かつたさとし）
