巨人とDeNAによるCSファーストステージの決戦の地は、巨人の本拠地・東京ドームとなる可能性が現時点では濃厚だ。
DeNAにとって東京ドームは鬼門。今シーズン、東京ドームにおける巨人戦の対戦成績は2勝6敗1引分とかなり苦手にしている。40本塁打を誇るチームの主砲、筒香嘉智が今シーズン東京ドームで打ったホームランは、わずか1本にすぎない。
戦績を見てもわかる通り、東京ドームでの巨人戦を得意としているDeNAの選手はあまり見受けられない。しかしそのなかで、わずか2勝のうちの1勝をもぎ取り、東京ドームでの失点も少ないのが井納翔一だ。
強力な右打者を揃える巨人打線に対し、井納の右腕が好結果を出す可能性は高い。好不調の波が激しい今シーズンの井納が最高のコンディションでぶつかることができるか。井納がCSにおける「着実な1勝」のカギを握りそうだ。
DeNA戦を大の得意としている選手は、巨人の強力助っ人・ギャレットだ。DeNA戦での打率は.347。21本塁打中、9本をDeNA戦で叩き出している。
一発に細心の注意が必要となるが、ギャレットは左投手を大の苦手としているので、石田健大、今永昇太の左投手陣にしっかりと抑えてもらいたいところだ。
巨人は当然エースの菅野智之をぶつけてくると思われるが、好調の筒香を封じるための左投手はどうか? 復調気配の内海哲也、田口麗斗の登板も予想される。その場合は右の桑原将志、宮崎敏郎、ロペスの爆発が必須だ。
悔いの残らないCSでの3戦を戦い抜くために、DeNAは先発陣をどうすればよいか? 今シーズンを振り返り、総合的、かつ独断的に判断すると、山口俊、井納、石田、今永らがふさわしいと考える。皆さんの予想はいかがだろうか?
いずれにせよ左右の相性が勝敗のカギになりそうだ。
こんなことを取り留めもなく妄想しながら23日の巨人戦を一足先に楽しんでみたい。両チームとも様々な探り合いを展開することは間違いないだろう。
文=元井靖行(もとい・やすゆき)