故障者が多くリーグ優勝は逃したものの、3年連続日本一を達成。2017年以来のリーグ制覇、そして4年連続日本一をめざす!!
3年ぶりのリーグ優勝を果たしての4年連続日本一を目指すホークス。オフの補強も怠りなく、目標達成は難しくないだろう。
投手陣は先発で高橋礼がブレイクして新人王、リリーフでも高橋純平、甲斐野央が台頭。昨年はこの3人をはじめ若手が順調に成長したが、それでも助っ人を獲得。メジャー通算54勝の実績ある左腕・ムーアが加入した。
野手陣にはヤクルトからバレンティンが加入。来日9年で年間30本塁打以上が8度の強打者ゆえ、打線の破壊力が増すのは必至。一方でここ数年の柳田悠岐、今宮健太は故障がちで、昨年は中村晃も体調不良。松田宣浩、内川聖一は高齢化し、打線は助っ人頼みに拍車がかかる形だ。
ドラフトでは、そうしたチーム状況を反映して野手重視。1位で競合した石川昂弥を外しても、社会人外野手で次世代の1番候補・佐藤直樹を獲得した。
先発陣は4年連続2ケタ勝利の千賀滉大が軸。二番手に12勝の高橋礼が続き、武田翔太、ベテラン左腕の和田毅までは計算できる。さらに若手左腕の大竹耕太郎、復調を目指す東浜巨も控える中、高橋純が先発転向希望。バンデンハークと新加入のムーアは昨年のケガの不安もあるだけに、若い投手の台頭が待望される。
救援陣は抑えの森唯斗が盤石。セットアッパーは甲斐野、左のモイネロで、中継ぎも松田遼馬、椎野新、加治屋蓮、左の嘉弥真新也と駒がそろう。さらにはサファテ、岩嵜翔が故障から復帰。層の厚みは12球団トップだろう。
捕手陣は昨季、甲斐拓也が自己最多出場。盗塁阻止率は前年比で1割下降し3割4分台も、リード面は向上した。一方で二番手の高谷裕亮は今年39歳だけに、若手の起用を増やしていきたい。
チーム本塁打はリーグ1位だったが、規定打席到達の3割打者がいなかった昨季の打線。上林誠知が死球の影響で不振に陥り、柳田の長期離脱、今宮の故障が響いた形だ。が、この選手たちが健在なら、すぐに理想の打線が組める。
1、2番は上林、今宮のコンビで決まり。中軸の3番は柳田、4番はバレンティン、5番はデスパイネで落ち着く。その上で両ベテランの内川が6番、松田宣が7番に入り、8番に牧原大成、9番に甲斐を置くと上位へのつながりもいい。また、バレンティンは今年から"日本人扱い"となり、グラシアルを含めた3助っ人を打線に並べやすい、という強みもある。
守りは全体に安定し、内川は一塁で守備率10割、松田宣は三塁で5年連続全試合出場。外野は中堅の柳田、右翼の上林は鉄壁だが、左翼をバレンティンが守る場合は穴。昨季は6失策だった。