高校野球の最前線をお伝えする「高校野球最前線 秋の陣!」。各地の秋季大会が大詰めを迎えるなか、先週はどんなニュースがあったのかチェックしていきたい。
11月3日、中国大会の決勝が行われ、倉敷商が鳥取城北を9対7で下し、明治神宮大会進出を決めた。四国大会も決勝が終わり、明徳義塾が尽誠学園を8対1で破り、優勝を決めた。
中国、四国のセンバツ出場枠は5。よって倉敷商、鳥取城北、明徳義塾、尽誠学園の4校は順当にいけばセンバツ当確だ。
中国、四国の5枠目を予想してみたい。準決勝の結果は以下。
広島新庄 4対7 倉敷商(延長11回)
創志学園 6対13 鳥取城北(7回コールド)
高知中央 1対16 明徳義塾(5回コールド)
岡豊 2対13 尽誠学園(6回コールド)
延長戦までもつれ込んだ広島新庄を除けば、ほかの3校はコールド負けと分が悪い。さらに広島新庄は広島1位で中国大会に進出しており、倉敷商は岡山、鳥取城北は鳥取代表のため地域性のバランスも取れる。広島新庄が有利とみるが、準々決勝で倉敷商と9対10(延長11回)の熱戦を繰り広げた矢上もチャンスはあるか。
仮に倉敷商か明徳義塾が明治神宮大会で優勝した場合は、1枠増となるため徳島北あたりの一発逆転もあり得る。
11月2日、東海大会の準決勝が行われ、中京大中京が12対5で藤枝明誠を下し、県岐阜商は4対3(延長10回)で加藤学園を破り、決勝に駒を進めた。
決勝戦では中京大中京が9対6で県岐阜商を下して神宮行きを決めた。東海は2枠。中京大中京は当確、県岐阜商もほぼ当確といったところだろう。
これで東京以外の地区の“当確校”が決まった。あとは不祥事などによる辞退がないことを祈るばかりだ。
11月15日に開幕する明治神宮大会。1回戦では四国代表と北信越代表が対戦する。
そう、四国代表は明徳義塾。北信越代表は星稜である。遡ること27年前、1992年夏の甲子園で明徳義塾・馬淵史郎監督が星稜の4番・松井秀喜に5打席連続敬遠を敢行し、波紋を呼んだカードだ。
両校は練習試合などで対戦したことはあるものの、公式戦ではそれ以来の対戦。星稜・林和成監督も実は1992年の対戦では2年生ながら2番・遊撃手として出場していた当事者。在校生にとってはまだ生まれてもいない時代の出来事だが、熱の入る一戦になりそうだ。
文=落合初春(おちあい・もとはる)