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【2016夏の高校野球】《神奈川観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月10日〜30日(横浜スタジアムほか)

横浜と東海大相模の熾烈な覇権争い勃発
ドラフト1位候補・藤平の成長に期待!

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●逸材右腕たちの見どころは?


 右腕に好投手が揃った。ドラフト1位候補の藤平尚真(横浜)はアベレージで140キロ台中盤をマークするストレートに空振りを取れるスライダー、2種類のフォークと、各球種の質が高い。夏の見どころは、試合中盤以降のピッチングだ。スライダーの影響か、腕が横振りになり、ストレートのキレを欠く傾向がある。

 最速147キロのストレートとフォークが武器の北村朋也(東海大相模)は昨秋に比べて、ややテイクバックを小さくし、コントロール重視に変えてきた。課題は調子の波が激しいこと。調子が悪いときにどこまで試合を作れるか。

 復活を期すのが高田孝一(平塚学園)。1年秋にエースとして県大会優勝、2年夏には東海大相模を7回まで1失点に封じ込めた。その後、調子を崩し、自慢のストレートが痛打される場面がしばしば見られた。フライアウトが取れているときは、状態がいい証だ。

 右サイドの小川隼平(桐蔭学園)は183センチ90キロのがっちり体型から投じる動くストレートが特徴。レフトを守るキャプテンの小川航平は双子の兄で、小川兄弟の活躍が17年ぶりの夏制覇のカギを握る。

 2年生ではスライダーのキレが光る森田晃介(慶應義塾)に注目。春は調子を崩していたが、エース格の木澤尚文(慶應義塾)のピッチングセンスも高い。

 左腕で、大学球界から高い評価を受けているのが石川達也(横浜)。春の関東大会では138キロをマークしたが、体ができてくればさらにスピードは増すはず。腕を振って投じるフォークは攻略困難なウイニングショットだ。

 林明良(横浜隼人)は最速143キロのストレートとスライダーが武器。まだ調子にムラがあるが、はまったときのピッチングにはすごみがある。同じ横浜隼人では、林俊太朗の将来性も楽しみ。194センチ92キロの超大型右腕で、高校入学に体重が23キロアップした。春は腰痛で離脱していたが、夏には復活の予定だ。


▲藤平尚真(横浜)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●打の評価が高い中川颯


 中川颯(桐光学園)は、春の県大会で7割近い打率を残した安打製造機で、ミート技術とパワーの両方を兼ね備える。少し寝かせ気味のトップから、インパクトまで無駄なく振り抜くことができる。アンダースローのピッチャーとしても注目を集めるが、野手で評価しているスカウトが多い。

 左の大砲は村田雄大(横浜)。春の準々決勝・東海大相模戦では、左中間スタンドに先制2ランをたたきこんだ。柳田悠岐(ソフトバンク)を思い起こすような逆方向への強い当たりで、高校生とは思えぬ衝撃の一発だった。

 赤尾光祐(東海大相模)は右の長距離砲。まだ全国的には無名の存在だが、硬球がつぶれんばかりのインパクトの強さは右の和製大砲としての夢が広がる。チームメートでは、春の準々決勝で横浜と対戦した際、藤平から同点2ランを放った山田啓太(東海大相模)のミート力も魅力あり。

 浅見遼太郎(横浜隼人)は、右方向に強く引っ張れるプルヒッター。ここぞの勝負どころで、初球からベストスイングできる強さが際立っている。


▲中川颯(桐光学園)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●本命・横浜を追う東海大相模


 秋春の神奈川を制し、関東大会でも準優勝を遂げた横浜が本命。投は藤平尚真、打は村田雄大と、投打の軸がしっかりとしているのが強み。不安があるとすれば、ロースコアの接戦になったときの戦い方。どれだけ小技で打開できるか。昨夏の全国王者・東海大相模は秋とは見違えるようなチームに変貌。北村朋也に加えて、左腕の山田啓太、安里海が成長し、ピッチャー陣の層が厚くなった。中川楓がいる桐光学園、総合力勝負の横浜隼人、慶應義塾、桐蔭学園らも候補。

地区勢力ピラミッド

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