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今季は5人の新たな指揮官が誕生! プロ野球開幕からの「勝ち組」監督は誰だ?

プロ野球2016 ココが変わってどうなった?【球団編】

 いよいよ始まった2016年のプロ野球。熱戦が繰り広げられる中、それをベンチから演出するのが各チームの指揮官だ。今季は12球団中5球団が新監督を迎え、ファンも新鮮な気持ちで楽しんでいることだろう。

 現在開幕から1週間が経ち、3カードを終えた時点で、新たな指揮官が率いるチームはどうなっているのか。それぞれの戦いぶりを確認してみよう。

開幕ダッシュに成功! 由伸ジャイアンツ&金本タイガース


★読売ジャイアンツ
高橋由伸新監督(原辰徳前監督)


 現役引退即監督就任となった高橋監督。一連の不祥事の影響で戦力ダウンは避けられないと見られていたが、ここまで7勝2敗とリーグ首位に立っている。

 開幕シリーズで前年王者・ヤクルトを3戦スイープするなど、いきなり4連勝スタート。巨人の新人監督では1981年の藤田元司監督以来の快挙を達成した。前任者の原氏はオーバーなリアクションでファンを引き付けた一方、高橋監督は表情をほとんど崩すことなくどっしりと構えている印象だ。その不動の姿勢が選手に安心感を与えているのかもしれない。

 新助っ人のギャレット・ジョーンズが4本塁打を放ち、投手陣ではクローザー・澤村拓一が既に3勝3セーブをマーク。軸となる選手がしっかりと結果を残すうちは、1位の座は安泰か。

★阪神タイガース
金本知憲新監督(和田豊前監督)

「超変革」を旗印に、満を持して阪神へ帰ってきた金本新監督。ここまで5勝3敗1分の成績を残し、巨人に続く2位につけている。

 打線の目玉は何と言っても、高山俊・横田慎太郎の1・2番コンビ。さらに3番のマット・ヘイグを含め、1〜3番を新顔が占めている。高山の新人らしからぬ思い切りのよさ、横田の泥臭さがチームへ活力を呼んでいるのだろう、ベテランの福留孝介とマウロ・ゴメスも好調をキープ。非常に破壊力のある打線に仕上がってきた。投手陣も強力先発陣と新ストッパーのマルコス・マテオの存在が大きい。

 指揮官の48歳の誕生日となった4月3日のDeNA戦では、期待の若手である北條史也と江越大賀に一発が飛び出し、4年ぶりに復帰した藤川球児が今季初白星をマーク。若手とベテランをバランスよく融合させている金本監督は、1年目から名将の香りが漂う。

★横浜DeNAベイスターズ
アレックス・ラミレス新監督(中畑清前監督)


 球団買収から5シーズン目、いよいよ勝つことへとフェーズを移してきたDeNA。様々な話題を振りまいてきた中畑清前監督を引き継ぎ、チームをより強くするために呼ばれたのがアレックス・ラミレス新監督だ。

 ベンチから配球のサインを出し、時には相手の意表を突く采配で得点をもぎ取る。外国人監督ならではの采配に加え、日本で長年活躍してきたからこそできることもグラウンドで体現。徐々にそのイズムが浸透してきた。

 現状は4番・筒香嘉智頼みな状況が続くも、持ち前の明るいキャラクターとクレーバーさで下位からの脱出を目指す。


代行から監督に正式就任した福良バファローズ、最年長・梨田イーグルス


★オリックス・バファローズ
福良淳一新監督(代行から昇格)

 昨季途中から監督代行を務めた福良淳一監督が、今季からは正式に指揮官を務める。現役時代は巧打堅守の二塁手で鳴らしてきただけに、掲げるのは「隙のない野球」。投手を中心とした守りからリズムをつくっていきたい。

 ただ、ここまでは3勝5敗でリーグ最下位。チーム防御率5.32と10失策はともに12球団ワーストと、自らが思い描く野球ができているとは言い難い。特にリリーフ陣は佐藤達也が2試合連続黒星、新クローザーのエリック・コーディエが開幕戦でいきなり逆転サヨナラ負けを喫するなど、不安定な内容が続いている。

 一方で打線は、1番に抜擢したルーキー・吉田正尚が開幕6試合連続安打の新人タイ記録を達成。糸井嘉男のコンディションがよく、中島宏之も前年に比べ成績の向上が見込める。攻守のバランスさえ整えば、一気に上位浮上もあるだろう。福良監督にとっては就任早々、指揮官としての技量を試される時が訪れたと言っていい。


★東北楽天ゴールデンイーグルス
梨田昌孝新監督(大久保博元前監督)


 楽天は近鉄・日本ハムで優勝に導いてきた梨田昌孝監督が就任。8月で63歳と球界最年長の指揮官は、東北の地に再び「夢と感動」をもたらすべく全力を出し切る覚悟だ。

 ここまでは4勝3敗1分で2位につけており、最下位予想の多い下馬評を覆している。その要因として、打線の好調が挙げられる。3月25日の開幕戦は2回に5点を叩き出し、王者・ソフトバンクから3点ビハインドをはねのけた。4月2日の西武戦では3回に5点、4回に6点を取り、15-4と大勝。マシンガン打線ならぬ“ナシンガン打線”が席巻中だ。

 注目ルーキーのオコエ瑠偉を育てながら起用したり、2013年日本一の立役者・岡島豪郎と美馬学を蘇らせる手腕はさすがのひと言。パ・リーグを知り尽くす指揮官がイヌワシ軍団を浮上させるか。

文=加賀一輝(かが・いっき)

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