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【こんなもんじゃない広島の男たち!】日本一に乗り遅れるな! バナナパワーのメヒアら3選手に期待

文=井上智博

【こんなもんじゃない広島の男たち!】日本一に乗り遅れるな! バナナパワーのメヒアら3選手に期待
 本稿執筆時点の8月22日現在、広島は優勝へのマジックを26とし、チーム史上初のリーグ3連覇へ向けて、ラストスパートへと入っている。

 3連覇の偉業の先に見えるのは1984年以来、34年ぶりの日本一。過去2回、ポストシーズンで苦杯を舐めた姿は記憶に新しい。それ故に、悲願の日本一こそ3連覇以上にファンが待ち望むものなのだ。

 その悲願に向けてペナントレースの最前線をひた走る広島において、終盤戦での奮起が大いに期待されている選手たちがいる。日本一の波に乗り遅れるな! とエールを込めて“こんなもんじゃない広島の男たち”3人を紹介したい。

神宮の夜空を切り裂いた驚異の弾丸


 8月2日、神宮球場のレフトスタンドに強烈な弾丸ライナーが突き刺さった。その打球を放った主は、広島が誇るドミニカントリオの一人、メヒアだ。

 昨シーズン、豪快なホームランを連発して華々しいデビューを飾った同郷のバティスタにくらべ、メヒアの印象はやや地味なものだった。しかし、支配下登録から2年目の今シーズン、8月2日のヤクルト戦で待望の来日1号となる弾丸ホームランを放ったことで、にわかに存在感を示し始めている。

 メヒアの最大の魅力は、規格外のパワーにほかならない。先の弾丸ホームランを見てもわかるように、長打力に関してはもはや説明不要だ。また、まだまだ粗削りながら一塁、三塁を守れることもセールスポイントの1つ。強打の右打ち三塁手が不在の広島にとって、楽しみな逸材だ。

 さらに、上記2点の強みもさることながら、時折見せる積極的な走塁も見逃せない。俊足とまではいかないが、ファームでは盗塁を決めている。1軍の試合でも、振り逃げで全力疾走して声援を浴びるなど走塁への意識は高い。この姿勢はプロの世界で生き残ろうとする必死さの現れだ。

次は俺の番だ! 見せろPLATANO POWER!


 必死に取り組むメヒアは打席に入れば審判に一礼。若手選手に交じり、早出練習をこなすなど、ひたむきに野球に打ち込んでいる。

 2013年にカープアカデミー入りしてから今年で6年目。後から入ってきた選手たちが1軍の舞台で活躍する姿を見ても、くさらずにやってきた男のハングリー精神は強い。

 そんなメヒアの座右の銘は「D.T.L.P.(Dios todo lo puede!)」(神は全てを可能にする)。規格外のパワーに加え、熱心でひたむきな姿勢は、文字通り全てを可能にしてくれるはずだ。

 現在は外国人枠の関係で、2軍で奮闘しているが、日本一のためにメヒアの力が必要になる時がくる。再び1軍に戻ってきた暁には「PLATANO POWER!」(バナナパワー。メヒアの好物であるバナナに由来する)を存分に見せつける打棒を期待せずにいられない!

悲願の日本一に欠かせない石原のベテラン力


 外国人選手のパワーだけでなく、老獪なベテランの力も日本一のためには欠かせない。そこで期待したいのが2人のベテラン選手だ。

 1人はチーム2番目の年長者、石原慶幸。昨シーズンから長年守り続けた正捕手の座を會澤翼に明け渡し、バックアップに回ってチームを支えている。

 しかし、年齢からくる衰えか? 今シーズンは思うような活躍を見せられていない。特に気にかかるのは盗塁阻止率の低さだ。阻止率は1割を割り込み、最早フリーパス状態となっている。また、捕逸も2つ記録するなど、1番のセールスポイントである守備力にもほころびが見え出してしまった。これはディフェンス型の捕手としては、かなり厳しい現実を突きつけられたといえるだろう。

 さらに、8月1日のDeNA戦で三者連続本塁打を被弾したのを始め、痛恨のシーンでマスクを被っていることが多く、マイナスのイメージがつきまとっている。

 逆に考えると、それだけしびれる場面を任せられるのは石原だからこそという裏づけにもなるのではないだろうか?

 17年間のプロ生活で培った経験を広島ベンチはもとより、投手陣が必要としているからこその起用なのだ。それだけ信頼厚いベテランの力は正念場でこそ必要だ。

甦ったチーム最年長投手・永川の意地を見たい


 そして、エールを送りたいもう1人のベテランは、投手最年長の永川勝浩だ。左膝の手術を乗り越え、今シーズンは2年ぶりの1軍登板を果たした。かつての守護神もまた、日本一に向けて必要なピースだ。

 6月7日に1軍復帰を果たした永川は、豪速球とフォークでねじ伏せた守護神時代の投球を捨て、スライダー、シュートを決め球とした変化球投手に生まれ変わった。

 そのマイナーチェンジがハマり、昇格直後は快投を見せる。特に、6月14日から12試合連続無失点の好投を続け、昨シーズンの勝利の方程式が崩れる危機に陥ったなかで、救世主的な働きをした。

 しかし、8月3日のDeNA戦で12試合ぶりに失点。すると、1試合を挟み5日にも失点を重ね、2軍での再調整を命じられる。そして、再昇格した8月21日のヤクルト戦でも大乱調。わずか1試合で再び降格となってしまった。8月22日現在、19試合に登板して1勝0敗、防御率5.06と、苦しい立場に追い込まれている。

 現在の広島最大の弱点は救援陣だ。登板する投手がことごとく打ち込まれる負のスパイラルに陥る苦境でこそ、永川の快投と経験が再び求められるはず。生き残りをかけて変化球投手として甦った男の決意と意地を、大舞台で発揮してほしい。

 今回紹介した3人以外にも、万年左腕不足の広島投手陣のなかで、期待されつつも伸び悩む豪腕サウスポー・塹江敦哉など、常勝軍団への波に乗って活躍してほしいベテラン、若手はまだまだいる。34年ぶりの悲願に向け“こんなもんじゃない男たち”の活躍を期待している。

(※成績は8月22日現在)

文=井上智博(いのうえ・ともひろ)

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